20200121

中国の外縁を一周して 16: 琉璃廟大街から西単大街へ






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今回は、書道関連品や骨董品の店が並ぶ通りと大きなショッピング街を紹介します。
ショッピング街で夕食をとりました。
今回で二日間の北京観光が終えます。


 
< 2. 散策マップ、上が北 >

概略のルート
上のS、故宮站で下記の観光バス(赤線)に乗り、天壇の西横、Eの天桥站で降りました。
本当は天壇に行くつもりでしたが、元の両替に時間がかかり行けなくなりました。
次いでタクシー(ピンク線)を拾ってCの琉璃廟古文化街に行きました。
ここを西の方に散策(茶色線)し、大通りに出てバス(黒線)に乗り、Dの西単で降りました。



 
< 3. 北京观光1线公交线について >

このバスは写真のようなレトロな1階バスです。
このバスの走行ルートは、上記地図の青線で下側の永定門内站からスタートし戻って来ます。
バス停名は上記の通りです。


 
< 4. 北京观光1线公交线に乗る >

上: 私が乗ったバス停は故宮と景山公園の間にあり、ちょうど景山公園の入り口が見えています。


下: バスの内部。
ここで一つハプニングが起きました。
このバスには女性の車掌が乗っています。
その車掌が、立っている妻の前で座っている男性を、突然きつい口調で注意しました。
男が立って席を空けてくれたので、妻は座ることが出来ました。

年配者のマナーが良くないことは多いが、他のバスでも車掌が注意して正すことがあった。
この辺りが独特です。


 
< 5. 天安門広場を望む >
バスの車窓からの眺め。

上: 地図のAから毛主席記念堂を望む。
もの凄い人だかりです、故宮に行く為でしょうか。

下: 地図のBから正阳门を望む。
この門が昔の内城(紫禁城をさらに取り囲む)の南側の門でした。
左が正阳门で右が正阳门(箭楼)で、500年の歴史があります。

この観光バスを天桥站で降りたのですが、手持ちの元が少なくなったので、両替出来る銀行を探しました。
近くにはあったのですが、二軒目が両替可能でした。
ところが中に入って、係員の説明に従って書面を記入するまでは何とか出来たのですが、窓口で順番を待つ時間が非常に長い。
合計1時間以上かかってしまい、天壇には行けずじまいでした。
これは開封の銀行でも同様でした。

中国はスマホでのIT金融は非常に進んでいるのですが、従来の金融、銀行業は旧態依然としているようでした。
もっともこんなところで両替するのが間違いなのですが。
スマホ決済出来ない方々は十分に現金を持っておいてください。




 
< 6. 琉璃廟古文化街に到着 >

上: 古文化街はこの道路を東西に横切る形で延びている。

下: 後に中央の通りを西に進むことになります。


 
< 7.東側の琉璃廟古文化街 >

上: 道路の東横にあるこの広場の北側に古物店が並ぶ海王村古玩市場があります。
入ってみましたが、安い土産品を買うような所ではないようです。

下: 通りを東側に行く。
しかし、次のバス停が西側なので、直ぐ折り返した。


 
< 8. 西側の琉璃廟古文化街に入る >

書道関連品の紙や筆などの店が軒を並べている。
何軒か古物店に入ったが、値札を見ると高価であり、関心を惹くものは無かった。
ただ書画用の絵図(印刷された花鳥風月、人物、風景画)は非常に見ていて楽しかったが、荷物になるので買わなかった。


 
< 9. 琉璃廟古文化街を抜ける >

中国はどこに行っても建設ラッシュであり工事中です。



 
< 10. 西単大街に来た >

上: 西単大街には、王府井に比べ団体の観光客が少なく、若い人が多かった。

下: 王府井でもそうだったが、バラ売りお菓子の個包装がけばけばしい色をしている。


 
< 11. ショッピングセンターの一つに入る >



 
< 12. レストラン街を目指す >

ビルに入りエスカレーターで上がると、これまたドギツイほどのカラフルな内装とけたたましい音楽が迎えてくれた。
このワンフロアがレストラン街になっており、火鍋のレストランに入りました。
以前、北京で食べたオーソドックスな火鍋ではなく、肉とそれ以外の食材が豊富でした。
鍋の汁も異なっていた。
しかし美味しく、また楽しめた。
セットメニューを選んだのですが、選択肢が多く、店員とのやり取りではかなり苦労した。

私は中華料理が好きですが、本当にバラエティーに富んでおり、今回の旅行では本当に食事を楽しむことが出来た。



 
< 13. 西単の地下鉄駅を目指して歩く >

地下鉄を乗り継いでホテルに戻ります。
これで北京最後の夜を終えました。
明日は、新幹線に乗り開封に向かいます。
次回に続きます。






20200116

晩秋の北関東をドライブしました 10: 日光東照宮







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今回紹介するのは日光東照宮です。
今回の旅行のハイライトの一つがこの陽明門です。


 
< 2.日光山の地図、上が北 >
前回と同じ地図。

上: 日光東照宮、日光荒山神社、日光山輪王寺、大猷院霊廟などがある。
右側S(駐車場)から赤線に沿って進み、輪王寺三仏堂1を見て、参道2に出た。
参道を北上し、東照宮の境内3に入り、拝殿4に入館した。
そこを出て青線に沿って進み鳴竜5を見て、元の駐車場に戻った。

下: 私が訪れた日光東照宮。
赤線は往路、青線は復路です。

写真はほぼ散策順に並んでいます。


 
< 3. 鐘楼 >

私が気に入ったのは、陽明門の右手前にある鐘楼のある風景でした。

上: 左手に極彩色の花鳥の透かし彫りが施された回廊と石灯篭が連なり、右手に鐘楼、そして奥に、朝陽を浴びて今が盛りと輝く一本の銀杏、青空に映えて実に美しい。

陽明門の左手に鼓楼があり、さらに奥に薬師堂(本地堂)があり、そこに鳴き龍があります。


下: 逆方向から見た。


 
< 4. 鐘楼と回廊 >


 
< 5. 念願の陽明門 >

上: 階段下から見上げた陽明門。
無数の龍と獅子が門に群がり、そこに住み着いているようです。
目を見開き、牙をむき恐ろしい顔をしているようにも見えるが、不思議に愛くるしい。

日光東照宮は徳川家康の霊廟ですが、神様として祀られている。
家康は、この地に質素な社殿を建てるように遺言したが、後の1636年に、家光が現在の豪華絢爛たる社殿にすべて作り替えた。
そして昭和の大修理を終え、今また平成の大修理が進んでいる。


 
< 6. 陽明門 1 >

陽明門を飾る彫刻は500を越える。


 

< 7. 陽明門 2 >




< 8. 陽明門の裏側 >


 


< 9. 拝殿と唐門 >

上: 手前に唐門とその両側に透塀が見える。
その奥に最重要の御本社の拝殿が見える。

下: 唐門は胡粉で白く塗られ、上部の彫刻群は中国の故事を表している。



 
< 10. 拝殿に入る >

上:  唐門の左側を望む。
左に祈祷殿、右に神楽殿が見える。
この中央を進むと有名な左甚五郎作の「眠り猫」がある。
ここは別料金で、私は行かなかった。

祈祷殿の手前を左に入り、靴を脱ぎ、回廊を歩き拝殿に入る。
拝殿の座敷に入ると、一人の巫女が、大勢の観光客に前に詰めて座るように促した。
ここでひとしきり拝殿の説明があった。

私はちょうど一番前に座ることが出来た。
目の前には、飾り気のない大きくもない暗い空間が広がるだけでした。
しかし、かつて私が座っている場所に家光などの歴代の将軍家が座り、その後ろには譜代大名が続いていたとは・・・。
不思議な感覚でした。

その後、その巫女はお守りの売り込みを始めました。
私もその気になり、妻に買うように促しました。


下:  神輿舎(しんよしゃ)。
唐門に向かって左手にある、祈祷殿の反対側。


 
< 11. 鳴き龍 >

上: 薬師堂(本地堂)の天井に描かれた鳴き龍。
写真は借用です。

後に家康は薬師如来の生まれ変わりと信じられ、ここに薬師瑠璃光如来が祀られているのですが、すっかり鳴き龍が有名になった。

私達が列を作って堂内に入ると、一人の僧が、鳴き龍の下を囲むように並ばせ、拍子木を打ち始めた。
最初は部屋の端で鳴らしたが普通の音だった。
しかし中央で叩くと、甲高い鈴の音が余韻を残し鳴り響いた。
これが鳴き龍だと納得し、造営者の左甚五郎は凄いと思った。

その後、かの僧もまた新たな御守りを薦めた。
それは先ほどのものより更に御利益があると言う。
妻はまたここでも買った。

天井の鳴き龍の顔の辺りが凹んでいることで反響し鳴くようです。
この現象は1905年に偶然発見されたものでした。
左甚五郎が計画的に作ったものか、経年変化かどうかは不明です。


 
< 12. 美しい紅葉 >

これで日光とはお別れです。

次回に続きます。



20200113

中国の外縁を一周して 15: 観光バスで巡る北京





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今日は、北京の観光バス3号線からの眺めを紹介します。
約1時間、北京中心部の北西部にある幾つかの観光地を車窓から見ました。



 
< 2. 観光バス3号線について >

上: 「北京城市观光3线公交车」の情報とバスの外観。
私が乗ったのは「下行」で、頤和園の北門から紫禁城の神武门(北門)まで行きます。
下の地図の青線が、そのルートです。
バス停は合計12箇所です。
サービスは何もないが、ゆったりしたシートに座りバスの2階から景色を楽しめます。
料金は大人20元、一卡通提示で15元です。

下: 走行ルート、上が北。
乗車のバス停は頤和園の北門の東側直ぐにある大きなバス駐車場の道路沿いにあります。
降車のバス停は紫禁城の北側、景山公園南門の前の道路沿いにあります。
ここは、この戻りのバスや他の観光バスの発車場所になっていますので、多くのバス停があり非常に込んでいました。

このルートで私が楽しみにしていたのは、中関村(北京のシリコンバレー)、鳥の巣(オリンピックのメインスタジアム)、鼓楼と城門(德胜门箭楼)でした。

私は途中一度も降車しませんでした。




 
< 3. 観光バス3号線の内部 >

上: 観光バス3号線の2階。

下: 圆明园、最初の観光地です。


 
< 4. 精華大学 >

上: 精華大学の門が見える。

下: 通りを示す看板に「中関村」とある。
バスからは確認できなかったが、近くに中関村サイエンス・パークと呼ばれるところがある。

この周辺には世界有数の精華大学、北京大学、国家の研究機関などが集まっており、また日本を含む海外のIT代表企業が研究所を建ている。
IMBMicrosoftAppleIntelNokiaや富士通など。
中国と海外企業がここに毎年数兆円をつぎ込み、200を越える研究所、参加企業数は4万社を越える。
ここは中国の科学技術と産業発展をリードしている重要な地域の一つです。
北京には他にもこのような場所があり、当然、深圳や天津、蘇州など各地にも多数ある。

これらが、中国が幾つかの先端分野で米国を抜く特許件数を出す理由の一つだろう。
国を挙げての取り組みと、それに乗る海外企業の多さに驚くばかりです。

ここでも旧態依然とし、乗り遅れることに無頓着な日本を思ってしまう。



 
< 5. 北京大学 >

上: 北京大学。


 
< 6. 鳥の巣 >

上: 鳥の巣が左側に見える。
中国らしく、全てが巨大で広大、歩く気になれない。

下: バスはこの一帯を一周した。
斬新な建物が目を惹く。


 
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スモッグらしいが、視界が悪い。


 
< 8. 德胜门(徳勝門 ) >

これはかつての内城(北京)の北側の門の一つで元朝、15世紀に建てられた。



 
< 9. 鼓楼と钟楼(鐘楼) >

上: 右が鼓楼、左が钟楼(鐘楼)。
鼓楼は13世紀に始まり、大太鼓と角笛で時を知らせていた。
鼓楼は他の古都でもよく見かける。
钟楼は15世に始まり、63トンの銅製の鐘があった。
この二つは紫禁城を南北に貫く中心線上にある。

下: 鼓楼。
西安で見たことがあり、今回、開封でも見ることになる。


 
< 10.終点に近づいた >

上: 鼓楼を過ぎた什刹海の辺り。
前日訪問した場所です。

下: 遠くの山頂に景山公園の建物が見える。
ここも前日訪問した場所です。
あの反対側に着くと、バス観光は終わります。


次回に続きます。



20200111

晩秋の北関東をドライブしました 9: 日光山輪王寺





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今回と次回で、日光山を紹介します。
素晴らしい天気と鮮やか紅葉に恵まれました。
訪れたのは2019年11月19日、9:00~11:00です。


 
< 2.日光山の地図、上が北 >

上: 日光東照宮、日光荒山神社、日光山輪王寺、大猷院霊廟などがある。
右側S(駐車場)から赤線に沿って進み、輪王寺三仏堂1を見て、参道2に出た。
参道を北上し、東照宮の境内3に入り、拝殿4に入館した。
そこを出て青線に沿って進み鳴竜5を見て、元の駐車場に戻った。

下: 私が訪れた日光東照宮。
赤線は往路、青線は復路です。

写真はほぼ散策順に並んでいます。


 
< 3. 輪王寺三仏堂 1 >

周囲の紅葉が青空に映えて実に美しかった。


 
< 4.輪王寺三仏堂 2 >
 
上: 日光三所権現本地仏(右から千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音)。
撮影禁止なので借用。
制作年代等は不明。
2019年修復されたばかりの金色が眩い、高さ7.5mの三体の仏像は暗い堂内を圧倒していた。
大きな堂内が狭く思えた。

下: 輪王寺三仏堂から大護摩堂を見る。
右手の紅葉がまた素晴らしかった。

この輪王寺の歴史は古く、奈良時代、勝道上人がここに輪王寺を開山した。
彼は今の栃木県辺りで活躍し、中禅寺も創建した。
平安時代あたりから天台宗寺院として歩み始める。
江戸時代になると、家康の側近として活躍した天海(天台宗の高層)が貫主となり復興が進んだ。
そして徳川家康の霊を神として祀る東照宮が設けられた。

後に徳川家光の霊廟になる輪王寺大猷院には、時間が無かったので行きませんでした。


 
< 5. 輪王寺三仏堂と参道 >

上: 右が輪王寺三仏堂、左が大護摩堂。

下: 参道の下り方向を望む。


 
< 6. 石鳥居 >

1618年、筑前(福岡県)藩主黒田長政が奉納した。

上: 東照宮側を望む。

下: 反対側を望む。


 
< 7.五重塔 >

右: 五重塔。
1650年、小浜藩主酒井忠勝によって奉納された。
後に焼失したが再建された。

左: 表門。
仁王像が安置されている東照宮最初の門です。
ここで入場券を確認します。


 
< 8. 表門を抜ける >

上: 表門の反対側。

下: 少し境内に入って進行方向を望む。


 
< 9.神厩舎・三猿 >

上: 神厩舎・三猿。
ここは御神馬をつなぐ厩で、猿は馬を守るとされ、人生を風刺した猿の彫刻が上面に飾らている。
中でも「見ざる・言わざる・聞かざる」が有名。

下: 階段の奥に陽明門が見えて来た。


 
< 10. 御水舎 >

心身を清める為の建物で水盤が見える。


 
< 11. 輪蔵 >

上: 階段を上がると陽明門の前に至る。

下: 階段の手前、左側にある経典の蔵。
経典の棚が回転式の為、この名がついた。


 
< 12. 階段を昇った所 >

次回に続きます。

20200108

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 34: 最後に




< すばらしい主役たち >

ここまで読まれた方は、既に理解している。
日本の何が問題で、どうすれば良いかを。
簡単にまとめます。

1 安倍政権を存続さてはいけない

日本の衰退を止めるどころか、大きな破綻の後、間違いなく衰退途上国になる。
当然、与党が続けて政権を担うなら同じでしょう。
結局は米国隷属・財界従属・官僚専横・汚職政治から抜け出せない。


3 野党を育てる以外に道はない

野党は未熟だが、再度野党に政権を担わせ、転換を図るしかない。
腐敗を断ち切り、独立を果たし、再生に向かうにはこれ以外にない。


4 どの道を進むべきか

残念ながら日本を再起させる確実な理論はなさそうだ。
しかし北欧や中国は、米国流と異なった手法で成功を手に入れている。
必ず衰退から脱する道はある。

5 何を変えるべきか

* 教育
後進国並みの政治風土が政治の劣化を生んでいる。
だから北欧のように政治意識を育てる教育が必要です。
男女平等も。

* 財界と労働界が協議し、新規産業育成を方向付ける。
様々な特権を無くし、無駄な規制・指導を止める。

* 官僚の特権を崩す(特別会計、天下り)。
最有力のIPS細胞の援助を減らそうとする官僚は不要だ。

* 中央から地方自治へ(北欧では進んでいる)
中央が膨大な予算を握っていることが、腐敗、専横、意欲減退を生んでいる。

* 米国追従からの独立
多くの経済凋落のきっかけは米国の圧力でした。
立ち位置が難しいが、米国の過去の振る舞いを見るなら戦争の危機は確実に増す。


私が望むのは、北欧のように国民の一人一人が社会・政治・経済に目を向け、希望を持って進み、豊かさと安寧を手に入れることです。
少なくともこのまま愚行を繰り返さないことを願うばかりです。

これまで読んで頂きありがとうございました。



20200107

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 33: 凄い安倍さん




< 茶目っ気たっぷりな >

安倍さんの凄い点を語ります。
ウヨも必見。


* 果敢さ

一番は日銀総裁の任命でしょう。
リフレ策は他国で実施済みとは言え、日銀の主流は反対でした。
大抜擢された黒田総裁は躊躇なく次々と世界初を敢行していく。
彼のお陰で株価は上がったが、公言していた効果は何年経っても無い、残ったのは不安だけ。

NHK籾井会長の就任も同様で、この会長は公共放送のトップでは考えられない発言をして世界を驚かせた。

実に剛腕であり、これも広く人気を生む。



* 最高のパフォーマー

隣国への強硬な外交姿勢の一方で発展途上国への莫大な貢納、派手なJアラート、芸能人やアスリートとのツーショット、野党攻撃、トランプとの派手な親交、どれをとっても歴代首相を遥かに凌いで目立っている。

なぜか歴代首相はここまでやらなかった(忙しいのか恥ずかしいからなのかは不明)。

実に見栄えが良く、これも広く人気を生む。


* 稀に見る優しさ

首相夫人が何をしでかしても、政府が一丸となって尻拭いをする。
夫婦愛と共に、同僚議員や官僚の失敗にも寛大で優しさは群を抜く。

優しいのは身内や支援者に限り、他は無関心なようです。
批判する者には異常なまでに敵意を示し、裏からでも徹底的に潰しにかかる。

実に微笑ましく、支援者とウヨから絶大な人気を得る。


* 気前の良さ

1兆円を越える兵器やトウモロコシの購入、イバンカの基金に57億円など、トランプ大統領の為なら惜しみなく使う。
そうそう桜を見る会も。
さらには企業や富裕層への減税も大盤振る舞いだ。

下々には増税なのにと、つい愚痴てしまう下級市民であることが情けない。
よく考えると、どれも彼の金ではない。
そう言えば、安倍事務所がヤクザを選挙に使い、報酬をケッチて火炎瓶を投げ込まれたことがある。
自分の金にシビアな所はさすが大物!

確かに豪快で、トランプ好きな人や恩恵を受けている人には絶大な人気がある。


* 変わり身の早さ

アベノミクスは従来からの金融緩和策と財政政策がてんこ盛りだが、うまく行かなくなると、次々にテーマや呼び名を変えて、新鮮味を出す。
外交や演説でも、「やるぞ!」と高らかぶち上げて、ダメならささっと宗旨替え、特にトランプが変わると。

この手際の良さも歴代首相では群を抜いている。

彼の素晴らしさには切りがないのでこれぐらいで終えます。

最後に、彼は日本史に名を残すでしょう。
彼を支援した人々も同時に、この時代を象徴するものとして。

それがこの連載で採り上げた「愚行を繰り返す人」のテーマでもありました。


次回で終わります。





人はなぜ愚行を繰り返すのか? 32: 見たくない危機 7




< 放置すればやがて現実に、歴史は知っている >

見たくない危機ほど恐ろしいものはない。
まとめます。


なぜ人は甚大な被害が出る危機に関心を持たないのか?

これら甚大な被害をもたらす危機は10年から数十年に一度しか起きない。
そうすると、その人の立場や年齢により実感することがないこともある。
さらに歴史を無視していては、過去の危機から教訓を得ることもない。

さらに厄介なのは、政府や体制側が推進している原発や金融緩和などでは危機感を薄められる。
毎回、バブル崩壊や年金不安、経済政策の不発などで御用マスコミや御用学者などが楽天的なキャンペーンを盛大に張ります。
危機到来後は平気で手のひらを返すのですが。

おおくの人は幾度も騙され続けます。

今の日本の哀しみは社会がマンネリ化し、さらに右翼化してしまったことです。
人々は煽られ真実が見なくなり、危機感から解放され安堵すら覚えている。


皆さんにお願いがあります。

どうか世界を見、歴史を理解し、曇りのない目で日本の現状を見つめて下さい。

きっと私の指摘したことが、嘘でないことが分かるはずです。

「後悔は先に立たず」と言います。


次回に続きます。