20190719

「平成の哀しみ」の目次と要約




平成の外交、経済、社会、政治を振返ります
そこから日本の未来が見えるはずです

1: はじめに
出来事を振り返ります

2: 身近な変化
身近な変化を見ます

3: 深まる亀裂 1: 日本と隣国
隣国関係を振り返ります

4: 深まる亀裂 2: 何が起きたのか
隣国との諍いの裏にあるもの

5: 深まる亀裂 3: なぜ軍備を増強するのか

6: 深まる亀裂 4: なぜ米国は変わったのか
なぜ戦争を繰り返すようになったのか

7: 深まる亀裂 5: 繰り返す過ち 1
争う国には、互いにちぐはぐな激情が吹き荒れる

8: 相争う 6: 繰り返す過ち 2
なぜ人は過ちを繰り返すのか

: 深まる亀裂 7: 勘違い 1
よくある帝国主義に対する誤解

10: 深まる亀裂 8: 勘違い 2
崇高な精神が日本民族だけにある不思議

11: 深まる亀裂 9: 美化される歴史
なぜ美化してしまうのか

12: 深まる亀裂 10: 捏造される歴史
なぜ日本では歴史が簡単に否定されるのか

13: 深まる亀裂 11: 沖縄と本土 1
国内でも亀裂は深まっている

14: 深まる亀裂 12: 沖縄と本土 2
沖縄の問題とは?

15: 深まる亀裂 13: 沖縄と本土 3
沖縄に軍事基地は必要か

16: 深まる亀裂 14: 沖縄と本土 4
深い亀裂は誰がもたらしたのか

17: 深まる亀裂 15: なぜ亀裂は深くなるのか
亀裂を深めるもの?

18: 深まる亀裂 16: 日本に欠けているもの 1
日本の学生や世界の街から見えるもの
: 深まる亀裂 1: 日本に欠けているもの 2
歴史を俯瞰しない人々

20: 深まる亀裂 18: 軍拡のジレンマ 1
軍備増強を考える

: 深まる亀裂 19: 軍拡のジレンマ 2
軍備増強の思わぬ落とし穴

: 深まる亀裂 2: 軍拡のジレンマ 3
軍拡が怖いからと言って軍を放棄すべきか

: 深まる亀裂 2: 軍事同盟(集団安全保障) 
軍事同盟にも危険性はある

: 深まる亀裂 2: 敵か味方か
同盟を組む時、敵と味方を間違うことがある、日本も

: 深まる亀裂 2: なぜ馬鹿をやるのか 1
戦争には愚行が目につく

: 深まる亀裂 2: なぜ馬鹿をやるのか 2
大戦に突き進んだ日本の首脳の愚行をみます。

: 深まる亀裂 2: なぜ馬鹿をやるのか 
軍の愚行を許した国民は

: 深まる亀裂 2: なぜ馬鹿をやるのか 
合理的に疑うことが出来ない

29: 深まる亀裂 2: 敵対と融和 1
昔から人は敵対か融和かの選択をして来た

30: 深まる亀裂 2: 敵対と融和 
人は戦う宿命から脱せないのか

31: 深まる亀裂 2: 敵対と融和 
人はなぜ攻撃的になるのか

: 深まる亀裂 30: 何が重要なのか 1
隣国との対立や軍拡競争について、私達は何を求められているのか

: 深まる亀裂 3: 何が重要なのか 
日本の危うい兆候を理解する人が少ないのはなぜか?

: 深まる亀裂 3: 何が重要なのか 
世情に蔓延っているものは何か

35: 日本経済に何が起きているのか 1: 気になる兆候 1
今の経済は順調、それとも衰退?

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
今はバブルなのか?

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
多くの経済指標が長期衰退を示している

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
本当は何が好調を担っているのか

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
歪な経済政策が進められている

40: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
経済を見る国民の眼力は大丈夫か

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
致命傷を区別することの重要性

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
現政策の実体は

: 日本経済に何が起きているのか : 気になる兆候 
麻薬で景気が良くなった

: 日本経済に何が起きているのか 10: 何を間違ったのか 1
何が起きたのか

: 日本経済に何が起きているのか 1: 何を間違ったのか 
日本経済が衰退している本当の理由は?

: 日本経済に何が起きているのか 11: 何を間違ったのか 
なぜ政府は失策を繰り返すのか?

: 日本経済に何が起きているのか 1: 何を間違ったのか 
衰退する中で日本はどんな茶番をして来たのか

: 日本経済に何が起きているのか 13: 夢のバブル経済 1
多くの人はバブルを歓迎する

: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
人は幾度もバブルに浮かれた

50: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
バブル崩壊は世界を戦争に幾度も駆り立てた

51: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
バブルは経済を破壊する

52: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
バブル崩壊は社会をも破壊する

53: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
何ぜバブルは繰り返すのか

: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
人はバブルで馬鹿をやってしまう

: 日本経済に何が起きているのか 1: 夢のバブル経済 
バブルの元凶?

56: 日本経済に何が起きているのか 19: 夢のバブル経済 
バブルで知る経済学の限界

57: 日本経済に何が起きているのか 20: 凋落の深層 1
日本経済の深刻な状況

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
一番分かり易い深刻な問題はGDP国内総生産の停滞

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
一人当たりGDPが伸びないのは問題か?

60: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
それは国内総生産の内訳の変化が教えてくれる

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
一番の問題は労働者の賃金が下がり続けていること

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
解決策は賃金を上げることから、しかし困難が伴う

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
政府が経営者を甘やかしたのが日本凋落の最大の理由

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
最低賃金を如何にして上げるか

: 日本経済に何が起きているのか 2: 凋落の深層 
中小企業に鍵がある

: 改革を妨げるもの 1: はじめに
改革を妨げるものは巨大かつ広範囲に及ぶ

7: 改革を妨げるもの 2: 抵抗する人々 
いつも社会には改革に抵抗する多数派がいる

: 改革を妨げるもの 3: 亡国の時 
多くの国が衰退し滅んだ、そこでは何が起きていたのか

: 改革を妨げるもの 4: 無知こそ
国民の無知は亡国を加速させる

70: 改革を妨げるもの : 蔓延る官僚 1
官僚は国民の味方か

71: 改革を妨げるもの : 蔓延る官僚 2
官僚は何をして来たか

: 改革を妨げるもの : 蔓延る官僚 
腐敗の極致は国の特別会計

: 改革を妨げるもの : 蔓延る官僚 
官僚は悪人か

4: 改革を妨げるもの : 欲望の経済政策 1
劣化する経済政策

: 改革を妨げるもの 10: 欲望の経済政策 
日米を比べると見えるものがある

: 改革を妨げるもの 11: 欲望の経済政策 
ここ100年間の欧米の変化から、米国流の経済政策の問題が見えて来る

: 改革を妨げるもの 12: 欲望の経済政策 
1980年代以降、日欧米経済はどうなったか

: 改革を妨げるもの 13: 欲望の経済政策 
80年代の政策転換には裏があった

: 改革を妨げるもの 14: 欲望の経済政策 
自由放任主義と金融重視は亡国の末期症状

80: 改革を妨げるもの 15: 欲望の経済政策 
日米の経済政策をまとめます

81: 改革を妨げるもの 16: 腐敗する政治 1
改革の最大の障害である日本の政治を見ます

: 改革を妨げるもの 1: 腐敗する政治 2
自民党の劣化は進んでいたが、今や腐敗と暴走は極致に達した

: 改革を妨げるもの 1: 腐敗する政治 3
こんなに悪い政治になぜ未練があるのか

 何が日本を貶めているのか 1: はじめに
今後、経済衰退によって社会は悪化を早める

 何が日本を貶めているのか : 明治維新の教訓
かつて江戸時代の人々は屋台骨を打ち壊し、前に進んだ

 何が日本を貶めているのか  維新後の民衆運動
維新後、政治を変えた原動力とは何か

 何が日本を貶めているのか  栄光は過去のものか
我々は明治維新と自由民権運動を成し遂げた

: 何が日本を貶めているのか : 政治が劣化する理由 
今の政治の劣化は主に政治家に非があるが、国民にもその一端はある

: 何が日本を貶めているのか : パトロネージュ 1
政治家と後援者の癒着について国内外の事例を見ます

90: 何が日本を貶めているのか : パトロネージュ 
日本では汚職と世襲は当たり前ですが、先進国では異常です。

91: 何が日本を貶めているのか : パトロネージュ 
日本の政治文化は悲惨

92: 何が日本を貶めているのか : 戦後、何が日本を歪めたのか 1
日本のお粗末な政治文化は本来の姿ではない

: 何が日本を貶めているのか 10: 戦後、何が日本を歪めたのか 2
日本の政治が歪められた歴史を見ます

94: 何が日本を貶めているのか 11 戦後、何が日本を歪めたのか 3
日本政治の堕落は政府による作為が大きかったが、自戒すべきことがある

95: 終章 1 はじめに
これから未来に向かって語ります

96: 終章 2 何から手を着けるべきか
日本再生には何から手を付けるべきか、深刻なジレンマがある

97: 終章 3 願わくば
先ず到達点を確認しよう

98: 終章 4 振り返ってみれば
今、日本は絶望の淵に立っが、きっと未来はある

99: 終章 5 希望に向かって
日本の未来に希望をもたらす基本とは

100: 終章 6: 最後に
最後の思いを記します

どうか明後日、7月21日の第25回参議院議員通常選挙で
後悔の無い選択をされませんことを願っています。

皆さまの健闘を祈ります。






平成の哀しみ 100: 終章 6: 最後に







*1


思っていることの半分も書けなかった
不十分な調査、上手く書けないことに恥じ入るばかりです

最後の思いを記します


日本を憂い、文明や国家の衰退と戦争を振り返ると
「いつの時点で衰退や戦争を止めるべきだったか」の問いに行き当たる。

それは「改革への抵抗が少ない初期」
それとも「抵抗は大きいが問題が明確になった末期」

このテーマはヘロドトスの時代から歴史家が問い続けた。

今の日本は、どの時期なのだろうか?
私には崩壊への下り坂を転がり、そのスピードが増しているように思う。


歴史を振り返り、止められる可能性のあった時期を考えます

太平洋戦争に突入した日本では

・明治維新の富国強兵期
・農家の疲弊と軍拡路線を定着させた日清日露戦争時
・白虹事件や治安維持法などの報道弾圧の開始期
・泥沼化し撤退不能になった中国大陸侵攻時

あなたはどの時期が最適だと思いますか?

米国が関わったベトナム戦争と中東戦争にも、後に失敗と考えられる深入りしてしまった事件が幾度もあった。
ベトナム戦争が止まったのは死者が800万人を越えてからでした。



 
*2

日本で進行中の経済衰退では

・初めは救われたが、後に足枷になる敗戦後からの米国追従
・米国の圧力に屈した80年代の円高協調介入と日銀の金融緩和が招いた巨大バルブ
・91年のバブル崩壊後の米国への銀行などの身売り、その後の長期にわたった公共投資、企業減税、雇用規制緩和策

どの時点で我々は阻止すべきだったのか?

歴史や世界への知見が並外れた人物であっても、上記問題に明確に回答出来る人はいないだろう。




 
< 3.自民党は野党時代、復興予算案全てに反対し・・・ >
赤線が東北大震災の2011年3月11日
https://blogs.yahoo.co.jp/sasaootako/64967420.html


つまり、没落を阻止出来る時期は過去でもなく、未来でもない。
今、出来るところから始めて行かなければならない。

少なくと、ヒトラーやトランプに似た危険な政治家を国のトップに置くことだけは阻止すべきでしょう。

後で、「私は騙された!被害者だ!」との言い訳は悲しいだけだ。


これで連載を終えます。

次回は目次を用意します。

永らくお読み頂き感謝します。




20190718

平成の哀しみ 99: 終章 5: 希望に向かって





*1

日本の未来に希望をもたらす基本とは

A 政治から腐敗(利権・官僚との癒着)を無くし透明性を確保する

B 国民の政治意識の変革を行う

C 新たな国家ビジョンを立て、経済政策を方向付ける

この三つが絶対条件です。

Aは自民党政権が続く限り実現出来ない。

国が衰退した最大原因は、国政を担う政治家と官僚の腐敗(利権拡大の悪循環)です。
共産圏が衰退した理由も、経済理論の間違いだけではなく、官僚(一党独裁)支配を助長する体制こそが問題だったのです。

ここはやはり先進国で普及している政党交代が可能な野党を育てるしかない。
混乱を伴うが、人類が育んで来た民主主義の普遍の原理です。


Bも自民党政権が続く限り無理で、一刻も早く実現しないと取り返しの使いないことになる(むしろ自民党は愚民政策を採っている)。

今のように無関心層が増え、簡単に扇動されてしまうようでは、やがて大きく道を誤るだろう。

やはり北欧のように小学生から環境問題、中学高校で政党の政策論議が出来るようにしなければならない。
歴史認識では、ヨーロッパが行ったように東アジア共通歴史書の作成を目指すべきです。

日本が明治維新の頃、王政であった北欧では大々的な民衆の改革運動が行った。
スウェーデンでは禁酒運動、デンマークでは教育向上運動が民衆を主体にして起こった。
これらが現在も生きている。


 
*2

Cは国を挙げて国家百年の計を立てるべきです。

今のままでは早晩、取り返しのつかない状況になる。
その悲劇は日本だけでなく、自由放任主義で格差が拡大している欧米に等しく起こるだろう。

世界中の成功事例を研究し、それに合った経済政策を地道に積み上げて行くしかない。

日本は邪馬台国の時代から、朝鮮半島、中国、ヨーロッパ(英仏独)、アメリカとその模倣の先を適宜替えて成功して来た。

大雑把な提言だが、これでもかなりの困難を伴う。
北欧が世界初の福祉国家を目指したのは戦後でした。
日本に出来ないはずがない。


次に続く


平成の哀しみ 98: 終章 4: 振り返ってみれば


*1

今、日本は絶望の淵に立っが
過去、三度も世界に誇る栄光を成し遂げた
きっと未来はある


 
< 2. 取り残された国と北欧の違い >


泥沼の内戦に陥らず明治維新を成し遂げた。
人々とジャーナリズムが立ち上がり自由民権運動を興した。
短期間に無残な敗戦から世界第二の経済大国になった。

豊かな自然、文化が香る都市景観、優しく礼儀正しく知的な人々が暮らす日本は今も健在です。

しかし、少し世界に目を向けて欲しい。

国や文明は基本をはき違えると没落する。
つまり腐敗や民主主義の崩壊が進むことの危険を知ってください。

他国の成功を知れば、日本は体力のあるうちに改革へと舵を切る必要性を理解出来るはずです。


 
< 3. 沖縄県民投票日の新聞、御用新聞とは・・・ >

なぜ世界の成功事例が目に留まらないのか?
これには裏がある。

日本の半数以上を占める御用新聞(読売、日経、産経)は、かつての共産圏と同じで、米国(共和党、自由放任主義経済)以外の成功事例を否定し続けているからです。
北欧にも欠点や経済の浮き沈みはあるが、あまりにも片手落ちです
これは既に説明した通り体制側は米国と一体でこそ安泰だからです。

これを打ち破るには、出来るだけ多くの人が海外に目を向け、他国の良さに触れてください。
当然、ウヨは他国を嫌うので期待できない。

北欧も高々半世紀ほどで高福祉社会を実現したのです。
かつて北欧はヨーロッパでも経済的に遅れた国と見なされていたのです。

我々は世界がうらやむ栄光を幾度も成し遂げたのです。


 
< 4. 特許を急速に伸ばしている国は >

見ざる言わざる聞かざるは後悔のもと・・・


次に続く



20190717

平成の哀しみ 97: 終章 3: 願わくば




< 1.オスロ湾の小島 >



先ず到達点を確認しよう


 
< 2.国連の幸福度ランキング >
北欧4カ国とスイス、オランダが6位までを占めるが、日本は156ヵ国中54位。

我々日本が目指す社会とは

国際機関が様々な基準でランク付けしたランキングのどれにもトップ10に入るような国を目標にする。

それは北欧、ベネルックス、スイス等でしょうか。
多くの日本人は文化が異なり、所詮、欧米人の価値観に過ぎないと疑問視するかもしれない。

これらの国々は、キリスト教と言語で他の西欧に通じるが、体制をそれぞれ異なるものに変革して来た。
単に経済指標、労働条件、人間開発指数、幸福度、民度が高いだけではない。
実に、ゆったりと家族で人生を楽しむ社会がそこにはある。


 
< 3.北欧の平日の光景 >
上からストックホルム近郊、オスロ湾、ロスキレの広場での光景


是非とも皆さんがこれらの国の暮らしに触れられることをお薦めします。
まったく日本が取り残されていることに気づくでしょう。

私は北欧を35年隔て2度訪問し、これらの国々が大きな変化を成し遂げ、さらに良くなっている印象を受けた。
日本の御用マスコミが意図的に流布しているような暗い停滞したイメージはまったくない。


北欧は福祉国家と言う他の西欧諸国と異なる道を選んだ。
当然、同じ資本主義経済で自由主義圏に属する。


 
<4. 世界競争力 >
北欧3カ国とスイス、オランダは競争力でも9位以内です。
ちなみに日本は25位です。

皆さんに気付いて欲しいことがある。
それは、これらの国が、米国が押し進める自由放任主義と金融重視の経済に対抗し、強力なグローバリゼーションに晒されながらも国民の幸福を高める道を進んでいることです。

私には日本の現状で自由放任主義の呪縛から解き放つ策など思いつかない、おそらく数多くいる日本の経済学者も・・・。

実に、小国ながら国民が一体になって至難の道をこともなげに進んでいるように見える。

一方で、今回の旅行で少し不安に感じたこともある。
それはスウェーデンが移民問題も含めて、世界経済の荒波に呑まれ、荒みつつあるように思えたことです。


とは言え、日本は惰性で斜陽の道を選ぶべきではない。


次に続く


平成の哀しみ 96: 終章 2: 何から手を着けるべきか









*1


日本再生には何から手を付けるべきか
深刻なジレンマに陥る


 
*2


再生させるには

A 暴走する安倍政権

B 腐敗と停滞の温床である自民党、官僚、公明党

C 疲弊し格差が拡大する経済政策

D 古い政治文化(三バンなど)

E 米国への盲従

F 社会政治歴史への国際的な認識欠如

これらを正すには、どれから手を着けるべきか?


安倍政権を倒しても自民党と官僚が変わらなければ、暴走を一時止めても、行き着く先は同じ没落。

自民党と官僚を牽制する為に野党が政権を担っても、根が張った旧来の組織力の前には歯が立たないだろう。

悪化著しい日本経済の立て直しは急務だが、副作用のない経済政策はない。

三バンなどの遅れた政治意識を変えない限りまともな政治家は出てこない。
しかし自民党が権勢を振るう限り、障害になっている選挙・教育・社会制度の改革が進まない。
また相当の年月を要する。

米国の傀儡から自立すべきだが、性急な離脱は米国の裏工作と軍事的・経済的な恫喝の前に早晩潰される。


私が一番確実と考えるのは教育です。

A~Eの多くは一朝一夕に解決しないし、一時、成功してもまた逆行する事になる。
重要なのは国民が政治への関心と関与を深めることで、政治を国民に取り戻す最も確実な方法です。
この為には政治意識と参加を促す学校教育が不可欠です(北欧で実施)。

しかし自民党と公明党が政治を握る限り、教育は世界水準から益々後退するだけになる。
当然、国際的な認識に近づくとは不可能でしょう(幸福、夫婦、労働、歴史・・・)。

結局、戦後からの溜まりに溜まったヘドロで身動き出来ないと気づかされる。



 
 
*3

しかし、一つだけ明確な事がある。

人類は、信頼出来ない人物を瞬時に峻別し避ける心性を獲得している。
これは心理学で検証済みのことです。
そんな人物を社会のトップに用いないのは当然です、冷静であれば。

ヒトラー、岸元首相、トランプ、安倍首相に共通するものは何でしょうか?
単純に言えば、平気で嘘が言える人物です。

これが何を招くか、そして選挙であなたは何をすべきかは自明なはずです。

次回に続きます。



20190716

平成の哀しみ 95: 終章 1: はじめに





*1

2月から始めたこの連載は、
平成への惜別と多少の分析を交えた記録を残したいと思ったからでした
結果は悪化への転換点を嘆くだけになったようです

これから未来に向かって語りたいと思います


日本の没落と異常さには呆れるばかり。
しかし危機感を持つ人に出会うことはほとんどない。
隣国に敵意を燃やす人はいるが。

低迷する経済と危険な外交、そして茹でガエルの状況に至った理由は既に見ました。
これは貧弱な政治文化と国を売るに等しい狡猾な政治家が招いたものでした。

国民は悪しき政治文化を古き良き文化とはき違え、政府の民主主義の根幹を切り崩す策術を無自覚に受け入れるばかり。
野党は経済政策に無頓着で政権担当の経験も少なく、脆弱なまま。

救いようの無い日本は没落せざるを得ないかのようだ。

 
*2

一方、海外35ヵ国を旅行していると気付くことがある。

町並みは古く、日本ほどに物は溢れていないが、人々は実に幸せそうに暮らしている。
現地で通訳やガイドと話し、色々調べてみると、それぞれの国は幾多の災厄を乗り越えて来た過去があった。
そして歴史と文化に根付いた工夫や暮らし方があることが分かる。


これから日本が危機から脱出する道を探してみたい。


次に続く