20191228

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 8: それにしても




< どこを切っても同じ・・ >

政治家が悪いとしても、
国民が選び直し、監視し、改善すれば良いはずだが。

今の首相は絶大な人気がある、
熱烈なファンはどんな汚点にも目をつぶる。
それはないでしょう!

実は、そんな単純ではない。
日本人は長年、政治家を不正で自己利益追求の輩と見なしている。
政治家の信頼度は40ヵ国中、悪い方から5位です(International Social Survey Programより)。

国民は、国のトップとはそんな程度だと諦めている。
むしろ国民が清濁併せ呑んでいる。

いくらパフォーマンスが優れ見栄えが良くても、私達は嘘つきで素行が悪く、法を無視し責任を取らない人間を嫌い遠ざけるのが普通です。
まして彼を重要な役には就けない。

しかし、ある人々にとって首相は別格です。

首相側に着くか票を入れると、トップから絶大な見返りがある。
加計・森友問題、伊藤詩織事件、桜を見る会がそれを示している。
巨額資金を得る、無罪放免になる、知名度が向上し、無料で御馳走にありつける。
逆に議員なら異論を唱えると選挙で干される。
(これは選挙制度云々よりも成熟度の問題)

次回に続きます。


人はなぜ愚行を繰り返すのか? 7: 騙され続けたら・・・



< 猛烈に慕われる人々 >

もし政府に危なげな兆候があったら、
国民はどうするでしょうか?


A 信じて吉報を待つ。

B 他に手が無いので無視する。

C 放置すると危険が増すから、早急に改善を図る。

現状はABが大勢を占める。

それでは太平洋戦争と原発ラッシュの時代、そして幾度も訪れたバブルと消費税増税をやり過ごしたらどうなったか。

いずれも不幸な結果を招いた。
その時、多くの人は放置したことを後悔し、二度と起こらないことを願っただろう。

しかし残念ながら繰り返している。
甚大な被害に無頓着で、露見するまで騙し続ける政府も悪いが、幾度も騙され続ける国民にも非があるように思うのだが。

少なくとも、そんな政府を選ぶ時点で間違っているとは言えるのだが。

これを半世紀も続ける国民は・・・


次回に続きます。



20191227

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 6: 誰が危機を隠蔽するのか




< 分断する人々 >

あなたが政府に全幅の信頼を置いていたとしても、
政府に怪しげな振る舞いが無いか、
一度、確認するのも無駄ではないでしょう。


簡単なチェック

*些細な失策でも徹底して隠蔽する。
 証人を私人や海外主張中として証言させない。
 証拠をすべて破棄するか機密扱いにして見せない。

*都合が悪いとカモフラジュする。
 悪い結果を示すデーターは改竄し、露見するまで白を切る。
 追及されるとセクハラ・反社会勢力の定義を閣議決定で変更する。
 イメージダウンの報告は閣議決定で無いものにする。
  
*危機を問われても無頓着。
 かつて少子化や待機児童の問題について取り合わなかった。
 原発の電源損失を問われると、起きるはずがないと言い切った安倍さん。
 
このような対応で、より大きな危機に責任を持って対処すると思いますか?
ミスをしても知らぬ存ぜぬで逃げることが出来るのに、真剣に取り組むでしょうか?


次回に続きます。

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 5: もし危機を自覚出来ていたら



< 日本を押し、倒す人 >

知らずに危険に遭うことはあっても
甚大な被害を知って、わざわざ危険を選ぶ人はいない

結局、愚行とは予測できる危機を無視し、自滅することだろう。

なぜ人は社会の危機に無頓着なのか?

A 危機が隠されている
B 危機から目をそらされている
C 指導者自身が危機に気付いていない

これが主な理由です。

歴史を振り返れば幾らでも事例はあります。

A 太平洋戦争で、敗北を隠し勝利を発表し続けた大本営。
隠蔽と虚言は与党の体質と言うより、それを生み出す日本の体質。

B 原発はクリーンエネルギーと喧伝した政府機関と企業。
世論誘導は他国でも起こり得るが日本では容易に起こる。

C 日中戦争で、中国は簡単に敗北し泥沼にならないと考えた軍指導部。
悪い状況を愛国心鼓舞で乗り切れる為、現実を無視しがちなのが日本。

この事例からわかるように、一部の人が警鐘を鳴らしていたにも関わらず、
国民は災厄が訪れるまでまったく気が付かなかった。

こうしてみると危機を自覚できないのは、国民側だけの問題でないことがわかる。


次回に続きます。


20191226

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 4: 危機を無視する不思議




< 経世済民の人、それとも傾城傾国の人 >

明日、巨大台風が来るとしたら・・・
3年後に失業率が倍に、15年後に年金が3割カットになるとしたら、

人は「そんなこと誰にも分からない」と言う。

もし原子力発電所が隣にあっても無視出来ますか?
なにせ政府や学者が絶対安全と言っていたのに事故が起きたのだから。

そうは言っても原子力村では今も稼働が続いている。

彼らは巨額の見返りと引き換えに安全を売ったのではない。
彼らは政府の言う安全と恵みを信じたのだ。
今さら捨てろと言うのは酷だろう。

しかし、こうも言える。

今、あなたの町に原発建設が持ち上がったら。

福井県高浜町のフィクサー(助役から事業家へ)と関電の癒着が暴露された。
つまり原子力村の住民の恩恵は二の次だった。
また皆は既に原発事故の恐ろしさも知っている。

つまり事前に真相を知っていたら、別の選択をしたはずです。


次回に続きます。


晩秋の北関東をドライブしました 8: 中禅寺湖から鬼怒川温泉へ





*1


今回は、中禅寺湖と華厳の滝、
一泊してからの鬼怒川温泉の朝と日光への途中の景色を紹介します。


 
< 2.中禅寺湖 >

素晴らしい青空でした。
しかし日が陰り始め、湖面を渡る風は冷たく、少し晩秋のわびしさを感じました。

写真は中禅寺湖の東側、歌ヶ浜第一駐車場から撮影しました。
この駐車場は無料で広いです。



 
< 3. 中禅寺 >

上: 中禅寺が見えます。
同じ場所から写す。

下: 県営華厳の滝第1駐車場にて。
華厳の滝を見に行く為に停めました。


 
< 4. 華厳の滝 >

華厳の滝エレベーターに乗って、滝つぼ近くの展望台に行きました。
写真はすべてこの展望台からです。




 
*5


 
*6

華厳の滝を見終えて、いろは坂を下ったのですが、完全に紅葉は終わっていました。
2019年11月18日のことでした。



 
< 7. 鬼怒川温泉のホテルから >

一夜明けた朝6時半頃、部屋から川の上流、北側を望む。
この方向、直線距離70kmほどで猪苗代湖に至ります。
北関東の端に来た思いがした。


 
*8

奥の山が朝陽に輝き始めました。


 
< 9. 鬼怒川温泉から日光東照宮に行く途中 >

おそらく広域農道の原宿辺りです。

上: 来た道を振り返っている。


 
< 10. 日光東照宮を目指す >

遠方、左の山は恐らく男体山でしょう。
手前の小山を越し右に折れ、川を少し遡上すると日光東照宮に出会える。

次回に続きます。



人はなぜ愚行を繰り返すのか? 3: 「見ざる」で安心できるのか?




< 飛んでいる人々 >

普段から私達は危険を予知しています。
海で泳ぐ時、家を買う時など、
注意し未来を予測します。


それなのに、なぜか経済の悪い兆候を無視するのか。
今が良ければOK、どうせ分からない、分かっても打つ手がないと諦める。

何かがおかしい。
初めての海岸で子供と泳ぐ時、少しは危険を予想するはず。

以下の心理が邪魔している。

経済学は面倒、悪化した経済を知らない、政治と無縁。

現状を放置すれば、より大きな金融危機と緊縮財政を招き、極端に生活が苦しくなる可能性は高まる。
「見ざる」で危機がより大きくなったことは過去に幾度もあった。

経済に疎くても株の購入ぐらいは出来るし、バブル崩壊(金融危機)はほぼ10年毎に起きている。
また政策変更を訴える選挙にも参加できる。

理解し危機を避ける手立ては幾らでもあるのだが。


次回に続きます。

20191225

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 2: 「見ざる」を決め込む不思議




< 稀に見る清廉な人々 >


今の日本の経済はどうだろうか?
良い? 悪い? 飛躍前? 衰退中?

どう思いますか?

多くは「わからない、悪くない」
ひょっとしたら「良い、飛躍前」と感じているかも。
実際、就業率と株価は上昇している。

何処の国の人も、景気が良ければ後は気にしないものですが。

??????

それでは、家計の所得と貯蓄が30年以上低下し続け、有名企業が外国に買収され、海外に資本が流失し、新しい産業が生まれない、この状況を衰退でないと言えますか?
これが日本だけの現象だとしたら。

「日本経済は大丈夫なのか?」と不安になるかも。

株価は日銀と年金基金、就業率は人口変動とバブル、景気は世界経済の活況によるとしたら。

「早晩、反動がある」と思い当たるかも。

もし愚かでないなら、「 ????? 」以降を無視しないだろう。


次回に続きます。


20191224

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 1: はじめに



< 完璧な布陣 >


列車はこのまま進めば断崖へ突っ込むことになる。
しかしなぜか乗客は気にも留めない。


誰でも崖が見えれば急ブレーキを踏むだろう。
ところが平気でぶっ飛ばしている。
下り坂なのに闇夜だからと言って全力で疾走する機関士。

まったく理解出来ない。

ほとんどの先進国で、低成長と格差拡大、そして内部対立と軍拡競争の勢いが増している。
それに加え日本だけ、30年を越える経済衰退と少子高齢化、そしてあらゆる社会指標の低下が示すように衰退途上国の道を突き進んでいる。

この状況は最近とみに目立つようになった。

なぜ人々は、少し目を凝らせば分かる数多くの危険な兆候を見ないのだろうか?

愚行にも色々あるが、先ずは「見ざる」から・・・


次回に続きます。






20191222

中国の外縁を一周して 13: 北京、北京西駅から頤和園





*1

今回は、北京西駅から頤和園までのバス乗車と、
頤和園の半部ほどを紹介します。
写真は2019年10月19日8時~11時頃の撮影です。


 
< 2. ルート地図、上が北 >

上: 公共バス、394路(韩家川南站方向)による北京西站から西苑站までのルートです。
濃い緑がバス、薄い緑が徒歩です。
地下鉄を乗り継いでも行けるのですが、都市の風景を見たかったのでバスにしました。
バスなら乗り継ぎはありません。


下: 頤和園入場までと頤和園内のルート。
緑線が徒歩のルートで、右側のバス停から入場ゲートを通り、そして西側にある石舫までを示す。
今回の紹介は昆明湖に面した頤和園の南側だけになります。
次回は中央の丘を登り、北側を紹介します。


 
< 3.ホテルの部屋からの眺め >

駅の北側を望む。
大きなバスターミナル、北京西站が真下に見える。

上: ほぼ真北を望む。

下: 少し東寄りを見ている。
並んでいる銀色と青色の屋根がターミナルです。



 
< 4.バスに乗って >

上: バスターミナルとホテル。
バスターミナルへはホテルから直ぐに行くことが出来ず、迂回して大通りまで出なければならない。
予めバスの路線番号を調べていたので、乗車のバス停は直ぐわかった。

ターミナルの後ろが宿泊したホテル瑞爾威飯店(北京西鉄道駅)です。
便利な位置にありながら安かった。
朝食は別料金で、チェックイン時に払った。
特に問題はなかった。
すぐ横の北京西駅から朝9:15の新幹線に乗らなければならなかったのでここを選びました。


旅のヒント
新幹線で北京から開封と開封から蘭州に行く場合、1日の本数は結構あるのですが、朝の1本(9時前半発)を除いてみな巨大駅(鄭州や西安)で乗り換えになります。
乗り換えには不安があり、時間ロスもあるので避けた。

今回、様々な予約に初めてTrip.comを使いました。
中国のホテルのすべてと一部の航空券に使用。
新幹線は、事前に行っても予約を確約出来ないとのことで、友人に依頼しました。
新幹線も、旅程に余裕があるなら日本語で予約できるTrip.comはお薦めです。

航空券の多くは、中国の航空会社で買う方が安かったので直接購入した。
しかし航空会社のサイトは英語や中国語表記であり、トラブルがあると苦労します。
いずれ紹介しますが、結局、中国の友人にトラブルを解消してもらいました。
Trip.comは、日本語で質問を受けるコールセンターがあり、メールや電話でホテルの事などで幾度も確認することが出来た。
但し、オペレーターは日本語を喋る中国人です。

Trip.comでのホテル予約で、実害はないのですが少し違和感がありました。
それは予約完了と同時にクレジットカードで料金を支払っておいたのですが、ホテルチェックイン時にまた支払を請求された。
フロントマンはそれはデポジットだったと言ったが、英語や中国語でのやり取りなので納得できず、異議を唱えたが、結局支払った。

帰国後、調べると私達がホテルチェックインする前にはTrip.comから返金があった。
またすべてのホテルで、このような形で支払ったわけではなく、様々でした。
北京の1泊を除いて数日前までのキャンセルが無料なのは良かった。
鉄道や航空機、観光拠点などの都合で日程を幾度も組み替え、キャンセルをかなりしたので。

結論、Trip.comは中国旅行にはお薦めです。
なお来年、米国を周遊する予定ですが、数は多くは無いが米国でもTrip.comの方が安い場合があります。


下: 乗車したバス。
このバスは2階建てでした。
中国のバスは降車を知らせる押しボタンが無いので、2階に登ってしまうと、降車に間に合わないと思い上がりませんでした。
後に慣れて来て、降車の停留所が事前に分かるようになると、2階に上がりました。

このバスで驚いたのは、警備員が一人、初めから乗車していたことです。
彼はずーと立ったままで、適宜、乗客にマナーを注意しているようでした。
彼はちょうど私の横にいたので、びくびくしたのですが、何も注意されませんでした。
警備員の添乗は北京のこのバスだけでした。


 
< 5. 頤和園までの車窓の眺め >

三日間の滞在中、北京の空はこのような感じでした。
中心部から離れているのか、渋滞は酷くはなかった。

やはりレンタルバイクをよく見かけました。


 
< 6.バス停から頤和園の入場口まで >

上: バス停を降りて西(進行方向)に少し進むと、道路の左側に洒落た飲食街があります。
さらに進み分岐を左に行くと、写真のような広く静かな並木道に出ます。
次いでまた分岐を左に進みます。
この辺りは表示がないし、あまり人が歩いていないので危うく迷うところでした。
途中、人に聞いたのでわかりました。

中央: やがてたくさん人がいる所に着きました。
ほとんどの人は観光バスの団体のようです。
進んで右側が東門で、さらに右側に切符売り場があります。

下: 入場ゲートは人で一杯です。
ゲートの数が多いので、それほど待ちません。

バス停から東門まで1km強でした。



 
< 7. 仁寿殿 >

上: 仁寿殿の庭にて
中央に麒麟の銅像が見える。

下: 玉澜堂の前から浮島の知春亭を望む。
左は文昌阁。
遊覧船が沢山繋がれている。


 
< 8. 乐寿堂 >

上: 先ほどの写真撮影の位置から万寿山を望む。
山の手前の右側に逆さのU字型が見えますが、その向こうに乐寿堂があります。

下: 乐寿堂。
清朝の乾隆帝が母の皇后に建てた住まいです。
ここには頤和園最大の太湖石があり、写真の左側に一部が見える。
重量は20トンを越える。


 
< 9. 長廊 >

上: 長廊と昆明湖の間。
人が多くて、とてもじゃないが散策を楽しむどころではない。

下: 長廊。
全長700mを越える木造の外廊。
梁に桁に14000もの絵が描かれている。
座ることは出来たが、鑑賞出来る雰囲気ではない。



 
< 10. 昆明湖 >

上: 先ほど通って来た文昌阁や玉澜堂が見える。

下: 遠くの島は南湖岛。
この湖は南北と東西にそれぞれ1.7kmほどある。

この湖の名前がなぜ昆明湖なのか?
後に、私は雲南の巨大な湖、滇池を訪れるのですが、なぜこの名前がついたのか。
北京から昆明まで直線で2100kmも離れているのに。

起源前、漢の武帝は雲南征服を果たしたが、この時、長安に滇池に模して昆明池を掘らせ水軍を訓練した。
これにちなんで乾隆帝はそれまでの西湖の名を昆明湖に代えた。
この湖は昔は水運、この時は貯水池として使われた。



 
< 11.>

上: 長廊。

下: 云辉玉宇牌楼。
この門のような建物は、千寿山の中央建築群の中心軸の出発点で昆明湖側にある。


 
< 12. 石舫 >

上: 石舫。
船体部分は石で上部建物は木造。
乾隆帝の建築物が焼失後、光緒帝が外国の遊覧船に真似て再建した。
伯母の西太后は夏になるとここでよく休憩したそうです。


 
< 13.排云殿 >

写真中央の排云殿を抜け、一気に千寿山を上って、頂上の佛香阁を目指す。

次回に続きます。