20150110

社会と情報 35: 著書「歪曲報道」から見えてくるもの



今日は、痛快な本を紹介します。
著者は主に朝日の報道を卑怯で偏狭だと批判しています。
その巧みな語り口から、保守革新の精神構造が見えてきます。


著書 : 『歪曲報道 巨大メディアの「騙しの手口」』
著者 : 高山正之。産経の社会部デスクを経て帝京大教授を務めながら、雑誌に投稿。
出版社 : PHP研究所。2006年刊。
補足 : アマゾンのカスタマーレビュー7件の平均評価4.5と高い。

はじめに
現在、朝日新聞の記事捏造問題、大手新聞を去ってフリーで活躍する記者達の増加、また保守系マスコミが扇動し多発するヘイトスピーチなどがあります。
そこで私は手当たり次第、国内(日経、読売、朝日、産経、雑誌)と海外の記者の著作を読んでいます。

中でも、この本は非常にインパクトがあります。
先ず、著者は舌鋒鋭く論旨が明確で、ぐいぐい引き込まれていきます。
いつの間にか私は保守本流の中州に立っているようでした。
かつて読んだ右翼(街宣車を出す団体の総長)の著作に比べ説得力は卓越しています。
ところが読み進むうちに、強引な解釈と間違いの多さに気づきました。

内容の特徴
内容は雑誌連載の再録ですからまとまりはありませんが、主に新聞報道の問題点を手当たり次第、大胆に切り捨てます。
主な攻撃対象は朝日、弁護士、裁判所、共産主義、労働組合、野党、人権団体、左派系文人、中国、朝鮮半島です。
産経は米国と財閥追従だと聞いていたのですが、著者は米国も嫌っているようです。
逆に、信頼しているのは自民党や軍、警察、保守系文人、台湾、ミャンマー(軍政)のようです。
批難で埋め尽くされていますので、何が好感されているのかは掴みにくい。



< 2. 著者高山正之 >

著者の論調の特徴
批難の論法は非常に単純明快で、批難すべき相手と違う証拠(信頼出来るかは不明)を取り上げて、それもって結語します。
大局的な解説はなく、多くは一つの証拠の善悪だけで論じている。
多くの証拠は真逆にあるので、それが事実なら、批難が正しいように思えてきます。

幾つかの例
*「大安売りされるPTSD」の章
ここで著者は敬愛する曾野綾子と一人の臨床心理士の言を借りて、PTSDはまやかしで、金をせびる手段だとこき下ろす。
著者の一部の指摘は正しいと思うが、これでは誤解を招き悪影響が大だろう。
ベトナムやイラクからの米国帰還兵がどれほどPTSDに苦しんでいるか。
医学書にはPTSDの生涯有病率は男性5%、女性10%と書かれている。
心の理解がこの程度なので、随所に強者への信頼と弱者(嫌う者)への蔑視が染みこんでいる。
ひょっとしたらデスクにもなった人物だから、煽りが上手いだけかもしれないが。



*「『沖縄タイムス』を除名すべきでは」の章
著者は、大江健三郎が「日本軍が住民に沖縄戦で集団自決を命令した」と書いたこと、その記事を載せた沖縄タイムスに怒り心頭で、謝罪と除名を訴えている。
こんな詐欺まがいの大江を使う「朝日」は最低だと飛び火する。
反論の証拠はここでも曾野氏の著書です。
沖縄戦も含めて日本の戦争行為を全体的に見れば、充分起こり得るだろうことはわかるはずだが。
名誉毀損で訴えられた大江・岩波書店沖縄戦裁判は、2011年に大江の主張が認められて結審した。
著者の愛国心には頭が下がるが、気にくわない結果が出れば裁判官と弁護士を馬鹿呼ばわりで、いかにも稚拙にすぎる。

*「北朝鮮と気脈の通じた『朝日』」、「人権派は被害者に謝罪せよ」の章など
著者は随所で朝鮮半島の人々を罵り、擁護する人々も同罪だと言います。
一つの例が、今の在日は勝手に日本に来た人々でいい目をしていると言う指摘です。
著者は戦後、GHQが日本政府に命令し、強制連行した在日をすべて半島に帰還したはずだと言います。

おおまかに状況を説明すると、当時、日本には在日朝鮮人だけで200万人が暮らしており、その多くは強制連行ですが、もちろん自由意志、密航もあったでしょう。
戦後、帰還事業が始まりますが、約60万人が残ります。
その理由は、積極的な事業でなかったこと、既に日本生まれの在日が多く、朝鮮半島が混乱状態であったこと、千円以上の財産を持ち帰ることが出来なかったことにあります。
1948年12月の公務員の給与は1ヶ月6370円で、さらにインフレで紙屑同様になっていった。

著者は、日本は朝鮮半島を併合し産業振興を行い、民衆を大切に扱ったのであり、植民地化し侵略したことはないと言い切る。
どうも依怙贔屓が極端過ぎるようです。

この著者だけでなく、乱造されている社会問題や歴史認識の本は、往々にして大局的な理解を求めず、一方的で受け狙いが多いようです。


偏った思考とは何か?
この本を読んで感じたことは、右派(保守)と左派(革新)の隔たりです。
著者にとって、容疑者や弱者、それを擁護し現状に文句を言い、政府を批判する人々が大悪人に映るようです。
悪を憎む姿勢には痛快さを感じるのですが、なぜか悪人が存在しない彼がひいきの国や党、歴史が存在するのです。
それは、おそらく産経で鍛えられたものだけでなく、彼の天性からきているのでしょう。

彼の意識にある最大の特徴は、混乱、未知の世界や社会、異民族への非常な恐れであり、それを脅かす勢力には敢然と戦う姿勢です。
当然の帰結として、強烈な愛国心と体制維持への執着があります。

この意識は、人類が持ち合わせている脳機能の偏り(保守脳)によるものなので、一概に悪いと切り捨てるわけにはいきません。
しかし、これでは対立の溝が深まるだけでしょう。







20150109

The society and the information 34: Information crosses the border 8


社会と情報 34: 国境を越える情報 8


< 1. Chernobyl nuclear power plant disaster >
< 1チェルノブイリ原発事故 >

Following on from the last time, I consider about the report of ”Chernobyl nuclear power plant disaster” in 1986.
This time, we look how the government and media of Europe and America utilized this nuclear power plant disaster.
If you formerly read “The society and the information 32,33”, you may more understand.

前回に続いて、1986年のチェルノブイリ原発事故の報道について考察します。
今回は、欧米の政府やマスコミがこの原発事故を如何に利用したかを見ます。
「社会と情報 32、33」を先に読んで頂くと判り易いです。

Insistence and report of Europe and America
A.     “ If Gorbachev has already lost the trust of neighboring countries in the peaceful uses of nuclear energy, nobody believes the statement that he reduces the nuclear weapon toward the world” by New York Times in America

B.     The level of the safety management was very low in nuclear energy of the Soviet Union, and, as a result, the risk of the nuclear power disaster has increased extraordinarily” by The Times of the Union

C.     “ Our nuclear power generation technology is fundamentally different from the thing of the Soviet Union, and many safety measures severalfold are provided” by spokesperson of the White House

D.     “ The atomic energy will be “good thing” in future for many countries. The nuclear power plant of this Soviet Union is “evil”. But it is not good that you assume all atomic energy to be bad” by a presidential assistant of the White House

E.     “ Everywhere is graves. The dead 15,000 seemed to have been buried in the job site of the nuclear power plant accident? ” by The New York Post of America

F.      “ Chernobyl nuclear power plant isn't the structure that shuts away the fissionable material leaking from the furnace. But all American nuclear power plants are covered with the safety shield of concrete and steel” by Atomic Industrial Forum


欧米の主張と報道
A.「ゴルバチョフが核エネルギーの平和利用の分野で、すでに近隣諸国の信頼を失っているとすれば、核兵器を減らしますと世間に向かって喧伝したところで、そんなものは誰も信じない」米国のニューヨーク・タイムズ

B.「ソ連の原子力は安全管理の水準が並外れて低い。その結果、原子力災害を起こす危険性は並外れて高まってしまった」英国のタイムズ

C.「我々の原子力発電技術は、ソ連のものとは根本的に違っており、数多くの安全対策が幾重にも備え付けてあります」ホワイトハウスの報道官

D.「原子力は今後も多くの国にとって“善き事”であり。・・今回のソ連の原発が“悪”だからと言って、それを理由に原子力を十把一からげにダメだと決めつけては、ならないのであります。」ホワイトハウスの主席補佐官

E.「どこもかしこも墓だらけ、原発事故現場に死者1万5000体を埋葬か・・」米国のニューヨク・ポスト

F. 「チェルノブイリ原子力発電所は、炉から漏れ出た核分裂物質を封じ込めておく構造にはなっていない。しかし米国のすべての原子力発電所は、ソ連ではほとんど装備されていない鋼鉄とコンクリートの防護壁で覆い包まれている」原子力産業フォーラム



< 2. a newspaper report >
< 2. 新聞報道 >

The main point and the aim of the report
“ The Soviet Union is a barbarian slave nation to hardly mind the preciousness of the human life”

“ The industrial technology of the Soviet Union is retreating year by year”

The Soviet Union does not tell the truth and is untrustworthy in liars”

In the announcement of the Soviet Union, the dead by the accident were 2 at first, after that it became 32.
However, Europe and America reported that the dead were from thousands to the tens of thousands.
If the rumor that the Soviet Union is liar and cannot manage itself spread, the U.S. government is advantaged in the nuclear disarmament.
The most important was that they get the national to believe that this nuclear plant accident never occurs in Europe and America
In those days, OECD (Europe and America) was increasingly depending on the nuclear energy.
And the U.S. did not get an order entry of the nuclear power plant since a nuclear power plant accident of Three Mile Island in 1979.


報道の要点と狙い
「ソ連は人命の尊さなどはほとんど気にかけない野蛮な奴隷国家である」

「ソ連の工業技術力は年々歳々後退している」

「ソ連は真実を告げず、嘘つきで信用できない」

ソ連は事故による死者が当初2名で、後に32名と公表しており、欧米は数千から数万の死者が出たと報道していた。
米国政府は、ソ連が嘘つき国家、管理が出来ない国家として流布されれば、核軍縮の場で有利になる。
一番重要なことは、この原発事故が欧米の原発では絶対起きないことを国民に印象づけることでした。
当時、OECD(欧米)は原子力エネルギーに頼りつつあり、かつ米国は79年のスリーマイル島の原発事故以来、原発の受注が1台もなかった。

During about three weeks after the accident, the government and media of Europe and America spread to the national the false rumor and the blame of the sort.

However, the truth became known before long, and the report was revised inconspicuously.
But the government and the atomic energy group were able to achieve the purpose enough.

こうして事故後の3週間ほどの間に、欧米の政府とマスコミは異口同音に、批難とデマを流した。
しかしやがて真実が知れ、その論調は目立たないよう修正されたが、政府や原子力団体は十分に目的を果たすことが出来た。


< 3.  Reagan and Gorbachev >
< 3. レーガンとゴルバチョフ大統領 >

Inspection of the false rumor

“ As for the number of the casualties, the number of nuclear reactors that encountered a fire, and fire extinguishing, after all, the contents which the Soviet Union announced first were almost right. Journalists that truly received the information of Reagan government reported directly, but after all, it wasn't right” by Scientist publication of atomic era

“ Even the government of our country was tricking the national concerning the purpose and the safety of development business of American nuclear energy in the various levels in recording from time to time, and was doing the information hiding” by Bernstein of American reporter

The Chernobyl disaster happened in April 1986, but two furnaces being the same type of the Soviet Union had operated in the United States in those days.
Furthermore the more dangerous nuclear reactor for the nuclear weapon production without the bulkhead had operated, and amazingly it was four.
The Soviet Union had learnt lessons from Three Mile Island accident, and executed the remodeling of the safety shield.

In other words, the United States was telling a falsehood


デマの検証
「死傷者の数とか、火災に遭った原子炉の数とか、火災鎮火などの重大な問題に関して、結局、ソ連が当初発表した内容のほうが、概ね正しかった。一方、レーガン政権が流した情報は、ジャーナリストたちが真に受けて報道したものの、結局、正しくなかった」原子力時代の科学者広報

「我が国の政府だって、米国の原子力開発事業の目的や安全性をめぐって、時に応じて様々なレベルで自国民を騙したり、情報隠しを行ってきたのだ」米国記者のバーンスタイン

チェルノブイリ原発事故は86年4月に起きたが、当時、米国ではソ連と同型炉が2基稼働していた。
防護壁の無い核兵器製造用の危険な原子炉がさらに4基稼働していた。
ソ連はスリーマイル島事故の教訓を生かし、防護壁を備える改造を行っていた。

つまり、米国が嘘を言っていた。



< 4.  nuclear power plant accident of Fukushima >
< 4. 福島の原発事故 >

Afterward

The Japanese public opinion had increased in an opposition to nuclear power generation, because of a spate of nuclear power plant accidents, too.
The electricity industry that had trouble by it came to pay away annual advertisement to costs 100 billion after this, and the public opinion increased in the agreement since after four years.

Since when the ash of Chernobyl disaster fluttered to the ground, the handling of the nuclear power generation came to divide between Germany and France.
Germany regarded this situation as dangerous and the scientist published it, and the public opinion changed to an opposition to the nuclear power plant.
France hid this situation, and the opposition movement did not become lively.

Such groundless rumor and agitation are performed repeatedly, and before long the truth isn't seen in darkness.


その後
日本の世論も相次ぐ原発事故で原発反対に傾いていった。
さしも困った電力業界は、これ以降、年間広告費を1000億にし、4年後から世論は賛成へと向かっていった。

チェルノブイリ原発事故の灰が舞い降りた、ドイツとフランスでは対応が別れることになった。
ドイツは、この事態を危険とし科学者は公にし、原発反対へと路線を切り替えた。
フランスでは、この事態を隠し、反対運動は盛り上がらなかった。

面白いことに、日本科学未来館がフランスの原発優位について、以下のように語っています。
フランスは、政府によるリスクコミュニケーションが成功した好例にも挙げられます。フランスの国民は、・・原発にともなうリスクを理解した上で、経済効果などの利点や安全対策をふまえ、原発に賛成しています。」2011年5月18日(東北大震災の2ヶ月後)
この団体には日本原子力学会がいます。

こうしたデマや煽動が繰り返し行われ、やがて真実は闇の中に見えなくなってしまうのです。




20150106

I was nominated for an Award.

  
賞を頂きました


My overseas blogaquacompass 7 in WordPresswas nominated for "One Lovely Blog Award".
I thank to be nominated and tell to all of you.
Furthermore, I introduce some blogs that I recommend.

私の海外向けのブログ(aquacompass 7 in WordPress)が「One Lovely Blog Award」を受賞しました。
謝意を示すと共に皆さんにお知らせします。
さらに私が推奨するブログを紹介します。

My blog was nominated for the Award by http://labellestudio.wordpress.com/ with good intentions.
I am most grateful for her doing.
In her blog, she introduces of her living (handicrafts, meal, and domestic animal) and the natural scenery of European countryside with splendid photos.
Wanting to improve Japan and the world as much as possible, I am trying to blog with poor English for getting on together.
I was encouraged in order that I was nominated for this exquisite distinction from foreign country.

私のブログは「Labellstudio」の御厚意によって受賞しました。
私は彼女に対して誠に感謝の念にたえません。
彼女のブログは素晴らしい写真でヨーロッパの田舎の暮らし(手芸、料理、家畜)と自然を紹介してくれます。
日本と世界で、共に手を取り合って良くしたいと念じ、下手な英語で奮闘して来ました。
このように海外から栄誉を授けて貰えることは、私にとって励みになりました。

Now to the rules of this event:
1.      Thank the person who nominated you for this award.
2. Add the One Lovely Blog logo to your post.
3. Share 7 facts or things about yourself.
4. Nominate 15 or so bloggers you admire, and inform the nominees by commenting on their blog

受賞のルール
1.私はこの賞を与えてくれた人に感謝します。
2.私は自分のブログにこの賞のロゴを掲載する。
3.私は自身について7つの事実や出来事を報告する。
4.私が推奨する15のブログを、紹介文を添えて指名する。

Introduction of myself
1.  I engaged in machine design and manufacturing as a machinist for many years.
2.  Six years passed since my retirement, and I enjoy reading, blog, and a trip now.
3.  I am performing instruction for practical skill in a technical high school, and am enjoying also a reading club.
4.  I live in Awaji-island of Hyogo now.
5. My visiting country is China, Korea, Taiwan, Vietnam, Thailand, Turkey, Egypt, Germany, Austria, Hungary, the Czech Republic, Sweden, Denmark, France, Switzerland, Spain, and Portugal.

自身の紹介。
1.       私は長年機械技術者として、機械設計と機械加工に従事して来ました。
2.       現在、定年後6年が経ち、読書とブログ、それに旅行を楽しんでいます。
3.       現在、工業高校の実技指導や読書会を行っています。
4.       現在、兵庫県の淡路島に住んでいます。
5.       生まれてから青年時代までは大阪に住んでいた。
6.       今まで訪れた国は、中国、韓国、台湾、ベトナム、タイ、トルコ、エジプト、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、チェコ、スウェーデン、デンマーク、フランス、スイス、スペイン、ポルトガルです。
7.       私は、今まで金魚と鯉を飼いました。しかし大きくなったので池に放しました。

Introduction of 15 blogs
I choose blog that was approachable for Japanese within the blog group that we usually have enjoyed each other.

15のブログの紹介
日頃、ブログを互いに楽しんでいる仲間で、日本人にも親しみ易いものを選びました。

1.http://cindyknoke.com/: in English. The photos of grand nature and animals full of life are splendid.
英語表記。生き生きした動物や雄大な自然の写真が素晴らしい。

2.http://wakasa15thfd.wordpress.com/: in Japanese. There are a lot of the scenery, Shinto shrines, Buddhist temples, and festivals of Kinki of Japan.
日本語表記。日本の近畿各地の景観や神社仏閣、祭りが盛りだくさんです。 

3.http://mysuccessisyoursuccess.wordpress.com/: in English. The author knows a lot about Near East.
英語表記。中近東に詳しい。

4.http://mustardseedbudget.wordpress.com/  :  in English. The author is a pastor in Guatemala.
英語表記。ガアテマラの牧師。

5. https://bhuwanchand.wordpress.com/ : in English. An Indian who likes Japan introduces Indian society and religion.
英語表記。日本が好きなインド人がインドの社会や宗教を紹介。

6.https://aoringo2.wordpress.com/ : in Japanese. The author talks about his daily living with photo.
日本語表記。日々の暮らしを、写真を交えて語る。

7.https://ancientfoods.wordpress.com/ : in English. The abstract of the excavation that a scholar of the food archeology introduces.
英語表記: 食物考古学の学者が紹介する発掘の要約。

8.http://ivonprefontaine.com/ : in English. There are many enlightening articles.
英語表記。 啓蒙的な記事が多い。

9.http://shalalainsidenetwork3.wordpress.com/ : in Japanese. The author hosts NPO in Fukushima and Tokyo, and plays entertainment activity.
日本語表記。 福島と東京で活躍するNPO、芸能活動も行う。

10.       https://cncfashionaccessories.wordpress.com/ : in English. The soothing video is good.
英語表記。 心が和むビデオが良い。

11.       http://russelrayphotos2.com/ : in English. The introduction of California with the photo is fun.
 英語表記。 写真でのカルフォルニアの紹介が楽しい。

12.       http://simonjohnsonofclowne.com/ : in English. The introduction of the Union and his meals with the photo.
英語表記。 写真を使った英国と食事の紹介。

13.       http://383g.wordpress.com/ : in Japanese. The author tells about Japan and his day-to-day life with some photos.
日本語表記。 数枚の写真で日本や暮らしをつぶやく。

14.       http://myhongkonghusband.com/ : in English. The author introduces the livelihood of Hong Kong as Westerners.
英語表記。 欧米人から見た香港の暮らしを紹介。

15.       https://talainsphotographyblog.wordpress.com/ : in English. The photo of birds is splendid.
英語表記。 鳥の写真が素晴らしい。

Congratulations to all of you. 
皆様に感謝します。




20150105

何か変ですよ 38: 新年に想う 2



私の抱負を語ります。
「新年に想う1」で書いた社会状況の中で、私達が社会をどのように理解し、また改善策の判断の一助になる情報をブログでお届けするつもりです。

連載の継続
スペイン・ポルトガル紀行で数件の連載を3ヶ月ほど中断していましたが、また始めます。

「社会と情報 1~33」
趣旨: 「新年に想う1」にも記した通り、本来、社会の不具合を国民に伝えるべきマスコミや政府が機能せず、日本も含め世界から自浄作用を奪っています。
当然、社会やマスコミ、政府の不具合は社会自身が生んだものです。
マスコミと政府、社会が不適応を起こしている状況を特に情報の視点で確認し、問題の根と是正措置の実例を世界と日本から見ていきます。

残念ながら欧米の社会学や心理学でも、マスコミの世論形成への影響力について決めかねている所があります。
常識的に見て重大な影響を与えているはずなのですが、その因果関係を証明することが困難な為、多くの学者は結論を出せずにいます。

今後の展開: 日本の状況も取り上げるつもりですが、残念ながら実証的な研究は欧米の方が進んでいるので、海外の紹介が少し続きます。

「仏像を巡って 1~20」
趣旨: 韓国や中国を旅行した折、その表情を日本と比べていると、その違いが知りたくなり書き始めたのが始まりでした。
そこには各国の歴史的背景や文化、さらには人間が本来持っている象徴化能力(イメージ力)や宗教的思考が関わっているはずです。
どこまで肉薄出来るかはわからないが、思い付くままに追っていきます。
これまでは、インドでの仏像誕生の経緯とその後のアジアでの展開を逆に見てきました。

今後の展開: 今後は、出来るなら世界の神像誕生を扱い、古代の美術交流の足跡を追っていきたい。

「病と医術の歴史 1~28」
趣旨: この狙いは、医術の発展史を通して、人類が自然界や災厄の因果関係を如何に科学的な認識に進めたかを知ることにあります。
おそらくそこには、世界各地の特質はあっても大筋では変わらぬ葛藤と革新があったはずです。
これまで先史時代から古代のメソポタミア、エジプト、イスラエル、インド、中国を見てきました。

今後の展開: 今後は、古代ギリシャ、ついで古代ローマから中世ヨーロッパ、最後に日本を見るつもりです。

「スペインとポルトガルを巡る旅 1~33」
趣旨: 私が旅行で得た感動と楽しみを写真で紹介しています。
私は、同じ観光や町歩きを行う人が参考になるよう心がけいます。
またスペインとポルトガルの歴史、自然、文化、各地の歴史の短く解説しています。


今後の展開: 既に、ほとんどの観光地を紹介していますが、美術やショッピング情報、最後に私の感想などを記したい。


「何か変ですよ 1~37」、「平成イソップ物語 1~9」、「デマ・偏見・盲点 1~14」
これらも適宜書いていきます。


新規連載の予定
今年は「ギリシャとエーゲ海紀行」と国内旅行を適宜書く予定です。

以下の新規連載も出来れば始めたいと思っています。
「法の歴史」: 「病と医術の歴史」のように広く世界から、先史時代より人類が如何に自ら社会を統御していく術を身につけて来たかを振り返ります。
私達、アジア人、特に日本人は法で社会を制御する意識が低いように思えます。
この連載で、法の意義を再考したいと思っています。

「衰退の始まり」: 社会や国家が衰亡する様子を歴史から拾い出し、その様子を眺めます。
その兆候を知ることは、現状の世界と日本の問題点に気づく上で役立つでしょう。

「穿つ者」: 一人、周囲と隔絶して社会に警鐘を鳴らした人々や改革を試みた人を取り上げます。
その人の行為が例え徒労に終わっても、きっと後世の人々を勇気付け、先見することの価値に気づかせてくれる人を紹介出来ればと思っています。




20150103

何か変ですよ 37: 新年に想う 1



私は去年、大いに失望したが、今、失望から何かを掴んだように想う。
決意を新たにし、より良くするために少しでも役に立ちたいと思う。

失望したこと
予想通りであったとは言え、戦後の体制が踏襲されることに国民が大いに賛意を示したこと。
また知性の要と目されていた朝日新聞が捏造の挙げ句、ドタバタ劇で終演したこと。

最初、私はこの二つに失望し無気力になったが、やっと日本と世界の姿が見えて来たように思う。

今回の出来事から見えてくるもの
現政権の是非はさて置いて、現政権が受容される背景に二つの潮流があり、それは益々大きくなりつつある。

一つは、先進国の経済政策が悪化の度合いを深め、かつ中毒症状を呈していることです
簡単に経済史を見ます。
20世紀になって、経済学者ケインズの説いた「需要を重視」の経済政策が、大恐慌から欧米諸国の景気を回復させた。
それは多くの国民の失業を減らし賃金上昇をもたらした。
やがて、先進国でスタグフレーション(不景気とインフレが同時進行)が吹き荒れるようになった。
経済学者フリードマンの唱えた「貨幣供給を重視」の金融政策が功を奏し、スタグフレーションは治まった。
しかし現在、世界経済はほぼ10年毎の金融危機(恐慌)に見舞われている。
問題は、より深みへと進む社会構造が出来上がっていることです。

それは端的にタイ通貨暴落やリーマンショック等に見られます。
恐慌が起こると、深刻な不景気と厚生予算削減のダブルパンチで貧しい人々は寿命を縮め、より貧しくなり、その家庭は再生不能に陥ります。
その一方、元凶である金融業界に対して、金融破壊を防止するとして大規模な国費が投じられます。
タイ通貨の暴落は1ヘッジファンド(ジョージ・ソロス)が仕掛け、巨額の利益を得た。
またリーマンショック時、米国では約80兆円の国費が投じられた。
これを繰り返すことにより貧富の差は拡大し、さらに集中する富が益々政治を動かし、より富は集中することになる(直接税減税など)。
これが多くの欧米諸国をじわじわと苦しめている元凶です。
このような貧富の差が拡大する悪循環は、形を変え歴史上幾度も繰り返されて来た。


更に日本固有の迷路から抜け出せない理由があります。
これには二つの理由があります。

戦後、日本は画期的な経済成長を成し遂げましたが、その後長期衰退に陥りました。
原因の一つは人口構成ですが他は構造的なもので、認めようとしませんが。
財政赤字、低経済成長、円高、非正規雇用増、これら指標はここ数十年悪化するだけでした。
これらは経済問題と言うより、経済や産業の不適応を温存し、恣意的な経済政策しか採れない政治の問題です。

今一つは、是正システムと選択肢がないことです。
欧米が大戦の反省から取り組んできた二大政党制強化を、遅まきながら日本も小選挙区制導入で目指したが未発達のままです。
これは日本が東アジア文化圏に属し、島国に起因した政治文化に起因している。
このことが適正な野党勢力の育成を困難にし、政治の惰性を修正出来ず、かつ選択肢を無くしてしまった。
こうして、不安で不透明な社会状況になると、国民は安易で強力なものにすがり易く、時には偏狭にもなる。
これは幾度も、日本が繰り返して来た道でした。

残念ながらこれらの潮流から逃れる具体策は見つからない。
唯一の良策は国民が見識を高めることかもしれない。


さらに今回、切実さを増した問題があります。
それは朝日新聞の記事捏造に関わります。
朝日新聞の従軍慰安婦や沖縄珊瑚、吉田調書の報道は他社の捏造・誤報記事と異なり、国民の心情を逆撫でするようです。
マスコミ報道において捏造や誤報は日常茶飯事ですが、多くはスクープ争いと視聴率稼ぎによるゴシップや「やらせ」の類で、一笑に付されている。

ここで少し日本の新聞史を振り返ります。
日本では明治維新後に新聞が多数刊行され、国民の啓蒙に有益であるとして政府もこれを後援した。
やがて自由民権運動が盛んになると、それまでの御用新聞より政府批判の新聞が勢力を増し、これにより日本は欧米に追いつくべく革新を推し進めた。
一方、政府は言論弾圧に乗り出し、その後、政府(御用新聞)と政府批判の論陣を張る新聞とのせめぎ合いが続くことになる。

日本が戦争に深入りしていく時、新聞はどのような役割を果たしたのだろうか?
多くの政府批判の新聞も始めこそ、他国への戦争介入に反対したが、一度戦争が始まり犠牲が拡大して行くと、特に終戦時の講和条件で政府の弱腰を非難するようになる。
これが政府の足枷となり次の紛争を招くことにも繋がった。

新聞業界の決定的な曲折(戦争反対から賛成)は、1930年代の軍事クーデターから始まった。
これは戦争に沸き立つ国民感情と軍部・政府・右派の徹底的な攻撃が大きいが、さらに空しい抵抗の末、記者達にも愛国心が芽生えて来たことによる。
また戦争記事は新聞の増発に大いに貢献した。
御用新聞は戦争に当然賛成であり、政府に徹底抗戦する新聞社は廃刊させられていった。
こうして新聞業界は軍事政権の戦争推進の一翼を担っていった。

ここで指摘すべきは、朝日の国政批判の態度です。
かつてそれが国民に有益であり人気を博したこともあったが、現在二つの問題がある。

捏造による国政批判は、露見後、信頼喪失と言う甚大な打撃を一社のみならず社会に与えることになる。
おそらく、この捏造が止まないのは朝日が官僚化し、それが出世へと結びつく構図が出来ており、日本特有の組織文化(内部批判や内部告発の不毛)が災いしているのだろう。
この問題を最も熟知しているのは朝日自身だろうから、率先して打破することを期待する。
御用新聞と異なり、政府批判の新聞は取材で大きなハインディーを負うが、耐えるしか生きる道はない。
望みうるなら、かつての米国や日本のように、マスコミが強権の不正を正すことに賛美を与え、支えるようになる国民でありたいものだが。

今一つは、欧米先進国のマスコミ、特に米国で顕著であるが、保守と革新のなじり合いが過激で、世論は疑心暗鬼になり、ムードやキャンペーンに流され易くなっている。
この状況にあって、朝日はいつまでも批判だけで生き延びることを考えてはならない。
願わくは、シンクタンクを要し、3万人のキャリヤ組に対抗出来る政策提言を盛り込んでいくべきである。

それが瓦版から始まった新聞が取材報道を経て、これから進むべき姿ではないだろうか。


次回は、私のブログの取り組みを書きます。