*1
日本の政治は風雲急を告げている。
今、政権が代わっただけで本当に問題が解決するだろうか?
真の刷新が起こらない限り、日本の衰退を止めることは出来ない。
*2
はじめに
よく安倍首相は自身の責任を幾度も委員会で言及して来た。
曰く、「私や妻が関係していれば辞める」に始まり「任命責任は私にある。お詫び申し上げる」、「行政の長として責任痛感」と幾度、聞いたことだろう。
彼の潔い公的な発言と、公私にわたる誹謗中傷、隠蔽、虚言(前言否定)、裏で行われている報道圧力との間には余りにも大きな開きがある。
また今回の森友・加計問題に象徴されているように中央官庁だけでなく全国津々浦々まで官吏の腐敗が進行し、安倍首相の意向(忖度)が行き渡っている。
この数年の安倍首相の言動を見ていると、彼は真摯に国民に向き合っているとはとても言えない。
それは都合が悪くなると出てくる安売りの外交アピール、拉致被害者親族の利用、膨大な海外援助資金の提供、煽る北朝鮮危機、トランプとの親密さなどのまやかしは目に余るものがある。
一番、皆さんが期待している景気好転も所詮、超金融緩和による世界の株価バブルと、日銀の国債大量買いと株価支えによる日本の株価バブルによるものです。
既にバブル崩壊は始まっており、今後、国民は甚大な痛みを長期に味わうことになる。
この株購入の日銀や年金基金の暴挙も、安倍首相が招いたものです(株価下落で大損失)。
報道の自由度に始まり、あらゆる幸福度(格差etc)や経済力を示す指標はアベ政権になってから低下を極めている。
さらに、より恣意的な支配の完成に向け、御用マスコミ強化を狙って放送法まで改悪しようとしている。
これは米国で「悪貨は良貨を駆逐する」の如く実際に報道を劣化させてしまった。
しかし、一方で心ある報道機関と野党議員、さらにはNPOや有志らが多大な奮闘をしている。
さらには官吏からの危険を冒したリークが増えつつある。
これらが実り、安倍首相の化けの皮はやがて剥がされるでしょう。
そして安倍が内閣から去ったとしましょう。
しかしそれで、本当に日本は再生出来るのだろうか?
この悲惨ではあるが、国民の声援の下で行われる偉大な転機にあって私達は何に留意すべきなのか?
*3
* 責任問題
既に見たように安倍のすべてが、彼は無責任で、特に将来についてまったく無責任であることを示している。
当然、安倍は責任を口にしているが延命を図るだけで、何ら効力の有る事はしないし、俗に言う責任は取らないでしょう。
それはこの1年間の他者に責任を転嫁し続ける悪癖から容易に察しがつきます。
ここで問題は、このような無責任な首相がかくも長きにわたり国政のトップに居座れたことにあります。
皆さんは、この腐敗した国政とまやかしの政策、その反動で今後起きる政治の混乱と経済低迷の責任は誰にあると思いますか?
(もっとも、まだ状況の悪化を把握していない人はいるが、やがてわかるはずです)
辞めた安倍に責任を取らせますか?
(3月11日現在、まだ辞めていませんが)
それとも内閣の各大臣、または中枢に纏わりつくエリート官僚でしょうか?
いや、アベに盲従した中央官庁のほとんど官僚と、追従し支え続けた自民党議員でしょうか?
それとも、縁故主義でおこぼれを得た数多くのアベ友応援団でしょうか?
彼らも安倍と同罪と思われるが、責任をとってもらうべきでしょうか?
実は誰も責任をとらないし、彼らは夢にも考えていない。
過去の経験から言えば、国政では誰も責任を取らないし、国民も責任を取らせない。
せいぜい首相の首が代わるだけで、議員は選挙で一時の禊(みそぎ)を受けても、またすぐ復活するでしょう。
アベ友応援団も同様でしょう。
官僚は首を切られても、ほとぼりが冷めると何処かに天下りして安泰で余生を送る。
これは福島の原発事故の前後を見れば明らかです。
事故前、並み居る推進派の原発学者や省庁は事故など起こり得ない、科学がわからない輩のたわごとと一笑に付していた。
これに同調したネットウヨは盛んに原発反対派をあざ笑っていた。
情けないが裁判所も同じでした。
当然、一部の学者や内部告発者は危険性を訴えてはいたが、政府とマスコミの巨大キャンペーンによって声は掻き消されていた。
安倍も事故の5年前、「全電源崩壊は起こり得ない」と公言していた。
しかし事故が起きると、すべて「想定外」で逃げることが出来た。
そして現在、福島原発の廃炉処理だけで70兆円も掛かろうとしているのに、原発推進を国民は許している。
この間、原発を推進して人物で辞める以外に誰か責任を問われただろうか?
日本は、かくも上層部や政府に甘いのです。
これが日本で繰り返されているのです。
*4
* だれが責任を負うべきか
結論は国民が責任を取るべきです。
分かり易く言えば自己責任であり、騙されたあなた方が悪いのです。
単純な話です。
はじめから危険と分かっている地に行って、危険な目に会ったらそれはあなたが悪いのです。
いまさら過激派に説教しても助からない(ジョーク)。
例えば大戦前のドイツを考えましょう。
ヒトラーの人気でナチスは当初、合法的に国会の議席を増やして行きました。
この間、ヒトラーは善人ぶっていたとか、危機を煽っていたとか、裏で内部抗争をしていたことがあっても、おそらく不正選挙はなかった。
しかし、国会議事堂放火事件の一回の捏造事件で、ナチスは国会の大多数を占め、遂にヒトラー総統が誕生した。
この間、国民はこの事件がヒトラ―の仕組んだ罠とは露ほども知らなかった。
その後の大戦とドイツの悲惨な状況は皆さんが良く知っておられます。
さて悲惨な結果の責任を誰にとって貰うべきか?
やはり主犯のヒトラーでしょうか。
国民の中には、途中から彼の異常に気が付いた人はいた。
しかし総裁と言う全国家権力を握らせてしまった以上、国民に正す手立ては既に無かった。
彼を詐欺罪や国家反逆罪で訴えることは無理だった。
彼は幾度も暗殺未遂にあいながらも生き延び、最後はベルリンを灰にし自殺した。
こうなっては後の祭りです。
日本がファシズムにのめり込んだ状況もこれと似たものでした(日本はドイツと違って反省をしていないが)。
この例からもわかるように、危険な人物を絶大な権力を持つ国のトップに選んだ時点で、すべてがアウトなのです。
騙されたなどの弁解は何の役にも立たない。
それこそ国政に対して各段階でチェックが必要であり、権力の暴走や腐敗を食い止めるシステムが必要です。
これを整え、監視するのが国民なのです。
また役に立たない議員を送り出した責任も国民にあるのです。
口惜しいことに、今回の安倍政権やアベノミクスの問題点を最初から指摘する人はいた。
原発事故以前のように・・。
どうか皆さんに考えて頂きたい。
なぜこのような腐敗した政治を招き、将来大きな負債を抱える状況にした首相を選んでしまったのか?
(2018年4月11日に時点で、バブル崩壊とまでは断定出来ないが)
なぜ長期にわたる独走を許したのか?
*5
次回に続きます。