20180920

北欧3ヵ国を訪ねて 27: ハプニング





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今回は、最初に経験した大きなハプニングを紹介します。
実は大きなイベントがあることを知らずに、予想外に歩く羽目になってしまったのです。
疲れたが楽しい経験でした。





< 2. 徒歩ルート、上が北 >

上の衛星写真: 右のS点から歩き始めて、E点までを今回紹介します。

下の地図: 上の写真とほぼ同じ範囲です。
右(スカンセン前のトラム駅)から左(ガムラスタンの王宮)まで点線に沿って歩きました。
距離は3.2kmです。
紹介する写真は2018年6月2日(土)12:40~14:30の撮影です。




< 3. ハプニングの兆し >

上の写真: スカンセンを出て、通りにある駅(写真)のベンチでトラムを待ちました。
そしてガムラスタンの近くまでトラムで行き、ストックホルム・パノラマ(1時間ほどの市内巡りの観光バス)に乗るつもりでした。
駅のブースでは私以外に2組の海外旅行客が待っていました。
15分ほど待ったのですが、まったくトラムが来ません。
本来は10分以内の間隔で来るはずでした。

確かに、写真のように赤白のテープが車道に張り巡らされおり、何かが起きていました。
しかしブース内の展示物を見たのですが、英語表記で時刻表の変更やトラブルの有無を確認できませんでした。
もっとも、スウェーデン語の掲示ならわかりませんが。

諦めてガムラスタン近くまで歩く決意をし、去りかけてブースの外側上部を見ると、次のトラム到着は18時台を示す液晶表示が見えました(涙目)。
途中、通行中の市民に聞いてみると「今日はマラソンがある」とのことでした。

結局、この日はアシクッス主催のストックホルム・マラソンがあり、12時から18時まで、私が行きたい所はすべての交通がストップになったのです。
不幸なことに、地図の青の点線はマラソンコースとほとんど一致していた。



< 4. マラソン 1>

諦めて、のんびり歩くことにしました。

下の写真: この半時間ほどで道路沿いにたくさんの市民が集まって来ました。
この走者達は、スカンセンの前で折り返して来た先頭集団です。



< 5.マラソン 2 >

上の写真: ガムラスタン側を望む。

下の写真: 手前は折り返して来た走者、向こう側はこれから折り返し点に向かう走者らです。



< 6. マラソン 3 >

下の写真: 中央の建物が王立劇場です。





< 7. マラソン 4 >

上の写真: 曲がり角にある、木々が配されたベルツェリー公園に沿って歩く。
ここから多くの観光ボートが入出航していました。
遠くに、北方民族博物館とヴァーサ号博物館の建物が見えます。

下の写真: これは海軍の船のようです。



< 8. マラソン 5 >

やっとガムラスタンの王宮が真正面に見えて来た。
これから右に曲がり、ストックホルム・パノラマの受付ブースに向かいます。



< 9. マラソン 6 >

上の写真: この桟橋からも観光ボートが出ており、その向こうにチケットブースが見える。

ストックホルム・パノラマ(バス)の乗り場は、少し離れた Gustav Adolfs Torg(広場)からなのですが、このチケットブースでストックホルムパスを見せて、無料チケットを貰う予定でした。
はぼ諦めていたのですが、一縷の望みを託して、窓口で運航状況を聞きました。
すると「マラソンがあるので今日はバス運行はありません」と、あっさり言われた。
しかたなく予定を変更して、ガムラスタンまで歩くことにした。

今日はストックホルム・シティを8:30に出てから歩き詰めで、まだ歩かなければならない。


下の写真: ガムラスタンに掛かる橋を行く走者達。

近くで見ていると、疲れて素顔を見せる走者らに親しみを感じた。






< 10. マラソン 7 >

ガムラスタン島に入りました。
右手が王宮です。




< 11. 王宮横の坂 >


次回に続きます。


20180917

沼島を訪ねて 4





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今回で、沼島の紹介は終わります。
峰伝いの小道、沼島八十八ヵ所霊場巡りから海水浴場までを行きました。


 
< 2. 散策マップ、上が北 >

今回紹介するのは黄線と茶色線です。
黄線は沼島八十八ヵ所霊場巡りの約半分にあたります。
左側の赤丸はおのころ神社です。
茶色線は漁港沿いの道で、左の黒丸は海水浴場、右の黒丸は昼食をとった食事処「水軍」です。

 
< 3. お地蔵様 >

この八十八ヵ所霊場巡りの小路の両側には、なんと88の地蔵様が祀らています。
里から離れたわざわざ峰伝い、かくも不便なところに多くの地蔵様があります。

これは明治時代、戦争や伝染病で多くの人が亡くなり、その慰霊の為に
祀られたのだそうです。
鎮魂の為の霊場巡りなら、こここそ最適だったのでしょう。


 
< 4. 上立神岩 >

小路を行くと、見晴らしの良い所からこのような絶景を眺め、また爽やかな潮風を受けることが出来ます。


 
< 5. 小路 >

見晴らしの良い所もあれば、生い茂る木々が日陰になってくれるところもあります。
ほとんど人が通った形跡はありませんが、道はあります。


 
< 6. 森林浴 >



 
< 7. 分岐点を右へ >

途中、右は「おのころ神社まで0.5km」と書かれた看板がありました(上の写真)。
それで右に折れ、さらに鬱蒼とした森の中へ入って行きました。
少し不安はありましたが、小路が微かに見え、方向的にも正しそうなので、行きました。


 
< 8. 小路を下る >

小路には枯葉が積もっているのですが、雑草が少なく、歩きやすい道でした。


 
< 9. おのころ神社(自凝神社) >

ここには神殿と二神の像があります。
二神の像は伊弉諾尊と伊弉冊尊で、国生み神話の中で伊弉諾尊が天沼矛を使うシーンを表しています。
神殿は出来て百年も経っていないのですが、この山は御神体山であり18世紀末に小祠を建て、村人が祭礼を行って来た。

この階段は急で長いのですが、下る方だったので助かりました。
眼下に港が見えます。


 
< 10. 沼島海水浴場 1 >

神社の階段をさらに下り、海岸沿いの道に出て、左に曲がると、海水浴場の賑わう声が聞こえてきた。


 
< 11. 沼島海水浴場 2 >

この海水浴場には、脱衣所、トイレ、シャワーがあり、監視員も居ました。


 
< 12. 店と手押し車 >

上の写真: 昼食をとった海鮮漁師料理「水軍」の店内。
海岸沿いの道から見える飲食店はこれを含めて2軒だったと思います。
少し中に入れば他の店や、鱧料理を出す民宿もあります。

この店は味はともかく、手ごろな値段で多彩な海鮮料理を出してくれるようです。
手軽に立ち寄れるので良いと思います。

下の写真: 沼島特有の手押し車。


 
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高速艇に乗って、帰路につきます。
高速艇で沼島に到着してから4時間が経ちました。


* 感想

8月18日、天気が良かったので急にドライブしたくなり、妻が沼島に行きたいと言い出しました。
私たちは淡路島に40年以上も居ながら、一度も行ったことがありませんでした。

私ははじめ、沼島は小さく魚釣りと鱧料理と上立神岩だけの島と思っていたのですが、なかなか歴史ロマンを秘めた島でした。
私にとっては特に海人族の痕跡とルーツが魅力でした。

また適度に散策が楽しめ、海水浴や、そして海鮮料理も楽しめます。
そして観光化されていないところが良い。


これで終わります。


20180916

北欧3ヵ国を訪ねて 26: スカンセン(野外博物館) 2



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今回で、スカンセンの紹介を終わります。
写真は2018年6月2日(土)、12時から12時半までの撮影です。


 
< 2. スカンセンの地図、上が北 >

青線が今回紹介する徒歩ルートで、Sがスタート、Eが終わりを示します。

私は1時間かけて見て歩いたのですが、観光時間は、じっくり伝統文化を知ろうとするなら2~3時間、また動物園や遊戯施設もありますので子供らと家族で楽しもうとするなら半日以上が必要でしょう。


 
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下の写真: 鱗状の木の板を重ねた外壁。
フランスのストラスブールで民家の屋根に鱗状瓦を見たのですが、このようなものは初めてです。

 
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上の写真: 孔雀がのんびり散歩しており、怖がる様子はありませんでした。


 
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上の写真: 子供向けの催し。
多くの家族が参加していました。

下の写真: 18世紀の木造の教会。
これはスウェーデン南部のVästergötland地方、大きな湖のある地域に建てられていたものです。
No4の下の写真は、この教会を裏側から撮ったものです。


 
< 8. 風車小屋 >


 
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上の写真: 18世紀の農家兼邸宅です。
左右に納屋のようなものがあり、工具、蹄鉄、鍬などが制作されていた。
建てられていたのはストックホルムから西に200kmほど行ったNärke地方です。
この地域は先ほどのVästergötland地方の北東で接しています。

このスカンセンは主に古い農家や街の家、教会などを移築し、庶民の暮らしがわかるようにしているのですが、この邸宅だけは別格で大きい。


 
< 10.展望広場から  >

南側の対岸、セーデルマルム島を見ています。
現在、この地域が住宅地、観光地として発展しているようです。

下の写真: 手前にスカンセンの直ぐ下にあるチボリ公園が見えています。
この日は土曜日なので、このユールゴーデン島は人出が多かった。


* 感想
古民家を見て、スウェーデンの18世紀はあまり豊かではない印象を受けた。
そうは言っても、日本の江戸時代末期と同時代なのですから、遜色はないのかもしれません。

豊かな木材資源を使って太い木材が大量に使用されている一方で、構造材としての石材や壁材としての粘土の使用が見られなかった。
これは北欧の厳しい自然、貧しい土壌、乏しい資源を象徴しているようでした。
もっとも人口密度が低いので暖房用の薪は充分に入手出来た。

北欧を旅行して感じたのは、他の地域に比べ、民族舞踊や歌唱などの伝統文化を売りにした観光が見当たらないことです。
四季折々の祭典やヴァイキング村の再現はあるのですが、ポルトガルのファドやスペインのフラメンコのようなものが無い。

多くの外国人は美しい自然と整った街並みを楽しみに、この北欧を訪れる。
そこで観光資源として伝統の歌舞演劇などをもっと押し出しても良いと思うのだが。
結構、古い歴史と文化があるはずなのに不思議です。

そのような中で、19世紀の終わりにこのような伝統文化として民家を残し得たのは非常に良かったと思います。
これは国民の為なのでしょうが。


次回に続きます。





20180911

沼島を訪ねて 3






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今回は、沼島一番の観光名所、上立神岩への道を紹介します。
この岩は国生み神話と深く結びついています。


 
< 2. 散策マップ、上が北 >

赤線が前回紹介した沼島庭園から上立神岩までの道です。
右側二つの赤丸が上立神岩を見るポイントです。
黄色矢印の上側は上立神岩で、下側は平バエ(岩礁)です。
ピンク線と黄線は沼島八十八霊場巡りの一部で、今回歩いた道です。

今回紹介するのは赤線とピンク線です。
左側の赤丸はおのころ神社です。
茶色線は漁港沿いの道で、左の黒丸は海水浴場、右の黒丸は昼食をとった食事処「水軍」です。


 
< 3. 谷間の一本道を行く >

正面と左側に見えるのは沼島中学校と小学校です。
道に沿って小川があり、その流れは奥の池から始まっていました。


 
< 4. 沼島緑地おのころ公園 >

ここに池があります。
この辺りはちょうど二つの山が寄り添い、その間の一本道が反対側の海岸にある上立神岩まで導いてくれます。


 
< 5. 上立神岩の見晴台 >

上の写真: 今、登って来た1本道を振り返った。

下の写真: 見晴台。
左に延びる小道をさらに上ると上立神岩を見下ろす別の見晴台に行けます。
それが次の上の写真です。


 
< 6. 上立神岩と下り坂 >

下の写真: 見晴台を最高地点にして、後は急な坂を海岸まで下って行きます。
遠くの海上に平たい岩礁が小さく見えます。
これが平バエです。


 
< 7. 険しい海岸 >


 
< 8. 降りた海岸線から >

上立神岩は高さ30mあり、国生み神話の大地を掻き混ぜた天沼矛(あめのぬぼこ)や天の御柱とも見立てられている。

 
< 9. 沼島八十八霊場巡り 1 >

先ほどの見晴台までの一本道を少し戻り、枝分かれした道を左に入ると、山の稜線を進むことになります。
これが沼島八十八霊場巡りの道です。

上の写真: あまり人が通らない道のようです。
始めは鬱蒼とした森の中の坂道を上ることになりました。

下の写真: 道沿いにあずまやが造られています。
休憩は出来ますが、木立が延びて見晴らしはあまり良くなかった。


 
< 10. 沼島八十八霊場巡り 2 >

このような見晴らしの良い道もありますが、繁茂した木々が両側から覆いかぶさるようなところもあります。
この道で人に出くわすことはなかった。

下の写真: 遠くの山影は紀伊半島でしょうか。


 
< 11. 眼下に平バエが見える >

この平らな岩礁の平バエで毎年、旧暦の3月3日に沼島の漁船が大漁旗を立てて終結する平バエ祭りがあります。
海上安全と大漁を祈願する祭りです。

下の写真: 平バエ祭りの様子。
写真左隅に上立神岩が見えます。


* 上立神岩と平バエについて

古事記に
「イザナギとイザナミは天の浮橋から矛を降ろして地を求めた。 」
・・・
「イザナギとイザナミはそのオノコロ島に降り立って、大きな神殿(八尋殿ヤヒロドノ)を作り、柱(天の御柱)を立てました。」
とあります。

沼島では古くから、上立神岩はこの矛か御柱で、平バエは神殿と見做されており、このことが沼島こそが「おのころ島」だとする根拠になっているようです。

実にロマン溢れる素晴らしい自然の造形です。


次回に続きます。