20180816

北欧3ヵ国を訪ねて 20: 自然歴史博物館へ



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今回はストックホルム近郊の自然歴史博物館とストックホルム大学を紹介します。
ここを訪れたのは北欧の自然と大学環境を知りたかったからです。
訪問したのは2018年6月1日(金)、12:40~14;10です。


 
< 2.利用した交通機関と徒歩コース、上が北 >

上の地図: 地下鉄線T14に乗って、ストックホルム中央駅のT-Centralen駅からUniversitetet駅まで行きました。

下の地図: 赤線は地下鉄駅から博物館への徒歩コース、黄線は大学構内への徒歩コースです。


 
< 3. Universitetet駅 >

上の写真: 駅の出口は半地下の小さな建物です。
この若者達は自然歴史博物館などを見学した学生だと思われます。

この改札内の右側に小さなコンビニがあります。
今回の訪れた三ヵ国の鉄道駅には必ずコンビニがあったように思います。
必ずロッカーがあるとは限らないようですが。
今回の旅行で私は飲料と軽食の多くを駅のコンビニに買いました。

実は北欧に来て二番目に驚いたことがありました。
それはMÄRSTの駅舎、内部はコンビニで、ここでアイスクリームとコカ・コーラを買った時でした。
その金額は50SEKで、640円ほどです。
おそらく付加価値税が25%が含まれているのでしょうが、物価は
日本の2倍ほどでしょう。

この後、旅行して実感することになるのですが、他の飲食代も同様に高かったが人々の暮らしは苦しそうに見えなかった。
それはこれらの国々の所得が高く、また行き届いた福祉政策のおかげなのかもしれない。
ちなみに2017年の三か国の一人当たりGDPは日本のSで1.4、Dで1.5、Nで2.0倍でした。

この現象は私にとっては日本の円安が災いしていると言えるのですが、見方を変えれば、自国が通貨高でも高い経済競争力を維持している国は世界にあるのです。
もっともスウェーデンは、ここ1世紀の間に金融危機などの煽りを受け景気後退と通貨安を招き、これを梃にして輸出産業からの景気回復を成し遂げたことはありますが。


下の写真: 駅を外から見ています。


 
< 4. 自然歴史博物館に向かう >

上の写真: 地下鉄駅を出た左側にバスターミナルがあります。
ここを抜けて地図の赤線に沿って進みます。

下の写真: 堂々とした建物の自然歴史博物館。
右手中央が入り口です。



 
< 5.Naturhistoriska riksmuseet自然歴史博物館のフロアと展示 >

上の写真: 各階の展示。
私が訪れたのは2階(upper level)の左側、A:スウェーデンの自然、
とB:水の生き物、だけです。
この館内には、他に恐竜や人類進化の展示やIMAK(映像)もあります。

下の写真: スカンディナヴィア半島の氷河期の終わりを示している。
この絵に従って半島の変化を追います。

一番左の絵のように氷床は16000年前まで半島を完全に覆っていたが、やがて気温の上昇により氷床は縮小し、7000年前には消えていた。
この間、地球全体の海面上昇が起こり、また氷床の重みから解放され半島の地盤は上昇し続けた。
このことにより、13000年前には大きな湖が生まれ、やがてバルト海となり、11000から7000年前の間に半島は大陸から完全に分離した。
またスウェーデン中央部には、かっての海が現在、湖になっているところもある。
氷床の後退に連れて、いくつかの植生が大陸から北上し、また人類も大陸側から流入して来た。

氷河期のヨーロッパ大陸の氷床はこのスカンディナヴィア半島とアルプス山脈、ピレーネ山脈を中心に前進後退していた。
新人類はこの氷床が後退する境目に、新天地を見出し移動したのだろうか?
彼らは新たに開けた広大な平原で、群れなす大型の動物を仲間と狩り、そこでは食料の長期の冷凍保存が可能だった。
この北方の氷床の境目、ユーラシア大陸を東西に延びる帯状地帯に多くのビーナス像(3~2万年前)が生まれたように思える。


 
< 6. スウェーデンの自然、展示室 >

展示室はかなり照明を落としている。
剥製の展示が多く、それらは自然の中で生きている1コマを再現している。

左上の写真: ヘラジカでしょうか。
その大きさに驚いた。

右上の写真: 狼。

下の写真: 全体。

入館しているのは小さなお子さんを連れた父親や、小学生から中学生の課外授業の小規模のグループが目立った。




 
< 7. 水の生物展示室 >

上の写真: 湖の巨大魚。
驚きの大きさです。
最大3.6m、重量180kgのものが見つかったそうです。

下の写真: スウェーデン南部、ストックホルムよりも南部の範囲。
見にくいですが白いLED群が三か所ありますが、ここに生息しているとの意味のようです。

このような寒冷地だからこそ巨大な生物が生き残れるのでしょうか、氷河期のように。


 
< 8. Stockholms universitetストックホルム大学の構内 1 >

地下鉄の駅を出たところから黄線に沿って歩く。


 
< 9. ストックホルム大学の構内 2 >

下の写真: Allhuset, 有名な建築物らしい。
私にはその価値がわからない。
ここは学生食堂らしい。


 
< 10. ストックホルム大学の構内 3 >

構内を歩いて感じたことは、いわゆる大学世代(20歳前後)の姿が少ないことです。
むしろそれよりも年配の人が多く、様々な年齢層の男女が座り、歓談し、また歩いていた。


これは北欧特有の教育制度、高校時代から大学入学までに数年の社会経験や海外経験を経て、進学の目標が決まってから大学に学ぶことが認められていることの現れでしょうか。

北欧では大学の学費が無料だけでなく、さらに生活費が国から支給されます。
大学への入学は一回限りの試験でなく単位制で、高校時代の成績で決まります。
この単位は休学しても失われないので、このようなことが出来るのです。
但し、成績により入学可能な大学は限定され、大学に入学すると猛烈な勉強が必要になります。

こうして彼らは目的意識を持ち勉学に励み、広い視野を持った学生となるのでしょう。
日本と大きく異なるこの教育制度が、北欧の科学技術や国際力、産業競争力を生み出し続けているのでしょう。

後に紹介しますが、他にも進んだ教育への取り組みが随所に見られ、学生は社会意識や政治意識の高い国民となり、社会は好循環を生み続けているのです。



次回に続きます。






20180811

北欧3ヵ国を訪ねて 19: ストックホルム中央駅へ







< 1. ストックホルム中央駅、Stockholms Centralstation >


今回は、Märsta駅からストックホルム中央駅までを紹介します。
特に、ストックホルム中央駅を詳しく紹介します。
皆さんが行っても迷わないように願って。


 
< 2.Märsta 1 >

私はバスでシグツーナからこの駅に来て、ここから列車でストックホルム中央駅に向かう。

このMärstaは私が今回北欧に着いて初めて見る町です。
ここは通勤圏の住宅街で、豊な緑に囲まれた新しい町のようです。
最初に驚いたのは、白人以外の人種の多さでした。
移民に違和感がまったくない、完全に溶け込んでおり、おそらく移民2世も多いのでしょう。


 
< 3.Märsta 2 >

駅周辺は広々としています。
このホーム近くに一つしかない駅舎風の建物はコンビニです。


 
< 4.Märsta 3 >

駅ホームと乗車した列車。

上の写真: ホーム内から改札口を見た。
基本無人です、入る時のみカードをセンシングさせる。

下の写真: この停車している電車(この駅発)に乗りました。
車体前面のSLマークはストックホルム市内交通を示しており、購入したトラベルカードで追加料金なしで乗れます。
Stockholm Cityまでの乗車時間は20~40分です。
この駅にはSJマークの国鉄長距離列車も停車し、これに乗る場合は自由席であれば追加料金なしで乗れると思います(確信なし)。



*ストックホルム中央駅の紹介

この駅は多数の機能を持った建物が平面的、さらに地上2階と地下4層ほどにホームが配されています。
構造が非常に複雑で、この日、最初に郊外電車で最下層のホームに着いた時はかなり迷いました。
幾度も駅員に聞きながらやっと目的の場所に行きつきました。

この駅には、アーランダ・エクスプレス駅(空港間)、長距離列車(国内・国際間)と郊外電車(ストックホルム市内)の駅、長距離バス(空港間、国内・国際間)のターミナル、各所にある市内用のバスストップ、3路線の地下鉄駅が集合しています。

私の経験を基に、駅の構造について説明します。
確実ではありませんが参考にはなると思います。







 
< 5. ストックホルム中央駅の全体図、上が北 >

上下の地図: 北側からアーランダ・エクスプレス駅Arlanda Express、空港シャトルバス Airport Coachesと長距離バスのターミナルcityterminalenが続き、東西に走る道路(地上2階)の北側にあります。
この道路の南側に地上1・2階、地下1階の長距離列車のストックホルム中央駅Stockholms Centralstationがあります。
そしてこれらの地下深くに地下鉄3路線の駅T-Centralen 、さらにその下に郊外電車の駅Stockholm City があります。

この図で構造を理解するのは不可能です。




 
< 6. ストックホルム中央駅の役割と地下構造 >

上の路線図: 上が北です。
中央のStockholm CityT-Centralen の表記部分にStockholms Centralstationが重なります。

私は南北に走っているピンク色線の郊外電車をMärsta stationから乗ってStockholm Cityに着きました。
また赤、緑、青線の地下鉄線がT-Centralenで交わっています。

この中央駅からすべての方向に行くことが出来るので便利なのですが、初めて訪れる者にとっては悪夢です。
4日間使ってみてやっと一部が理解出来たように思います。


下の地下構造図: 最下層の赤字①と③が郊外電車のホーム(Commuter Railの表記)でStockholm Cityになります。
その上側に交差している三つの地下鉄のホーム(Metro )がT-Centralen です。
 ただ地下鉄と郊外電車のホームに行くには同じ改札口を通るので、Stockholm CityT-Centralenの区別を意識することはなかった(確信無し)。

注意が必要なのは、郊外電車のホームは赤字①と③で電車の行く方向が異なりますので、上から降りてくるとき、行先を確認する必要があります。
尚、郊外電車のホームの左方向がおそらく北(例えばMärsta行き)になるでしょう。

構造図の右上にExit Vasagatan/Centralstationが見えます。
ここがストックホルム中央駅に至る道です。
Vasagatanはストックホルム中央駅の東側を東西に走る大通りの名前です。



 
< 7. ストックホルム中央駅の構造、上がほぼ北 >

地上のホールと地下1階と地上2階を示します。
各階のエスカレーターを赤線で結んでいるので位置関係がわかると思います。

左側の緑色部分がセントラルホールとシティ・ターミナルです。
セントラルホールは1階ですが、シティ・ターミナルは2階で、接続部のエスカレーターで上がります。
長距離列車(国鉄SJ)のチケット窓口はこのセントラルホールの南西の端(左下)にあります。

右下の青色部分は地下1階の部分です。
このフロアの北側(上側)にロッカールーム(多数の灰色のボックス)があります。
ストックホルム市内交通(SL)のチケット窓口はこのロッカールームの東側(右手)にあります。

私は最初、長距離列車のEチケットをこのSLの窓口で確認しようとしたが、拒絶された。
後で理由がわかり、セントラルホールのSJの窓口で確認できました。

右上のピンク色部分は2階フロアです。
ここから長距離列車のホームに下りることが出来き、また外に出れば市内交通のバス停(2階の道路脇)が幾つかあります。


 
< 8. 郊外電車のホームからセントラルホールまで 1 >

Märsta stationから乗って来た電車を降りたホーム。
おそらく図6下側の赤字①と③のホーム。


 
< 9. 郊外電車のホームからセントラルホールまで 2.>

上の写真: ホームから1度目のエスカレーターに乗って、着いた通路。
おそらく図6の赤字⑥の辺り。

下の写真: この通路から2度目のエスカレーターに乗る、さらに奥に長大なエスカレーターが待っている。
おそらくこのエスカレーターは図6の赤字⑧の下側。


 

< 10. 郊外電車のホームからセントラルホールまで 3.>

ここはセントラルホールの真下の地下1階で、図7の青色フロアです。

上の写真: 奥にセントラルホールに至る南側のエスカレーター、天井に丸い吹き抜けが見えます。
先ほどの三つのエスカレーターを上り切ると、ここに出て来ます。
図7の青色フロアの東側(右手)から入って来ることになります。
私は三叉路の片隅から撮影。

下の写真: 写真の奥の方に進むと長距離列車のプラットフォーム11~19の下側に出て、階段を上るとそれぞれのプラットフォームに行くことが出来ます。


 
< 11. 郊外電車のホームからセントラルホールまで 4.>

図7の青色フロアの北側(上部)。

上の写真: 奥にセントラルホールに至る北側のエスカレーターが見える。
この奥の左右に下の写真のロッカールームがある。

ロッカールームの扱いは別に紹介します。




 

< 12. 郊外電車のホームからセントラルホールまで 5.>

セントラルホール(地上1階部分)。

上の写真: 南側を見ている。

下の写真: 北側を見ている。
奥に2階に上がるエスカレーターが見える。
1階奥をまっすぐ行くとシティ・ターミナルに通じる。


 
< 13. 郊外電車のホームから別の地上出口まで 1. >

上の写真: 郊外電車Stockholm Cityのホーム。

下の写真: 数多くあるエスカレーターの一つ。
表示は必ず英語でも表記されていますので、行先を確認すればほぼ行きつきます。
駅員は少ないが、要所要所に専用のチョッキを羽織った相談員が居ます。
迷えば彼らに聞いてください。
英語ですが親切に答えてくれます。


 
< 14. 郊外電車のホームから地上まで 2. >

改札口は、入る時はカードをセンサーにかざしますが、出る時は不要で、自動で開きます。
Vasagatan通りに面したビルの出口に出ました。


 
< 15.その他の重要な箇所  >

上の写真: ここはセントラルホールの北の端で(図7の緑色のフロア)で、シティ・ターミナルに向かうエスカレーターが見える。

下の写真: 右手にストックホルム中央駅の駅舎上部が見える。

ユールゴーデン島に掛かる橋の手前まで行くバス(69番)のバス停は写真の右手。
この道路は地上2階を東西に走っている。
撮影は図5の下の写真中央の赤矢印の方向。

私はこのバス停を見つけるのに1時間以上、尋ね歩きました。


次回に続きます。