20210317

没落を食い止める! 15: 誰がこんな世界にしたのか 1: はじめに

  


*1

 

これまで、日本と世界の惨状を見て来ました

これから、なぜこのような惨状が生まれたのかを説明します。

ここで大事なことは、人が歴史(没落)を創って来たという事実です。

少し、確認しておきます。

 

 

* いつもの苦渋

 

様々な人と現状の問題を話し始めると、直ちに絶望的な壁に突き当たる。

例えば、原発、政治腐敗、二大政党制、福祉国家、ジェンダーなど。

 

A. 左右両極に対立し、前提条件が噛み合わない

B. 外国事情や世界史の話が通じない

C. 日本は特別な国で、今のままが良い

 

私が問題点を指摘し始めると、ある人々は頭から否定する。

そこで、私が諸外国や世界史から説明を加えようとすると、

その人は「日本は特別だ、外国の真似は必要ない」と言って話は終わる。

 

このケースは極端だが、多くの人にこの感覚は通じるでしょう。

 

しかしこの感覚は致命傷です。

一つは事実に反するから、より重要なのは、変化を拒む言い逃れになっており、概ね洗脳の結果です。

(感化され易い心性の違いはありますが)

 

 

* 事実とは

 

上記に関連して人類史と生物史から言えることがある。

 

地球上の人類に共通する歴史的メカニズムがある。

(これを否定すると社会科学を否定することになる)

一方で地域毎の個性(文明や国民性)も存在する。

ただこの個性も、前述のメカニズムから逃れることは出来ない。

 

理由は簡単で、歴史を創るのは社会であり人で、結局のところ、進化で生まれた人類に共通する脳の働きによる。

それは40億年かけて、環境との関りで変化した遺伝子が生み出したものです。

心理や社会性に影響を与える遺伝子の変化は数十万年単位以上でしか起きないことは進化学から判明している。

 

そうは言ってもピンと来ないかもしれない。

 

 

* 歴史から幾つかの例を見ます

 

宗教や神話は世界各地で様々です。

 

しかしユダヤ教からキリスト教さらにプロテスタント、バラモン教から仏教さらに大乗仏教への分岐は、希代の改革者と民衆の望みが一致したからでした。

そこには同じ変革の力が働いていました。

 

また日本で今なお持てはやされている王権神授説(現人神は原初的)は、世界各地の古代王国で存在し、王家が創り出したものでした。

 

今、法と憲法は広く世界に受け入れられている。

 

しかし、かつて法(成文法)すらない社会があり、憲法は高々800年前に創られ始めたに過ぎない。

社会の大多数の人々が自ら社会のあり方を決めるようになったのは、2500年前に過ぎない(民主制)。

民主主義の発達は古代ギリシャが有名だが、200年も続かなかった。

初期に造られた憲法は、社会の変化に適応すべく修正が続いている。

怠れば廃れ、改革はいつも必要でした。

 

国民の大多数が選挙に参加できるようになったのは高々150年前からです。

また労働組合のストが合法になり、男女や人種の平等が法に規定されてからまだ百年も経っていない。

 

上記の民主化が遅れた日本の政治文化(三バン主義)は特段優れた特有のものだろうか?

選挙の票の見返りに、利益誘導と身びいきの互恵関係は、南欧やアフリカ部族社会で広く見られたものでした。

 

地域による違いは、優れたものとは限らず、むしろ遅れているかもしれないと疑うべきです。

地域毎の特徴は、長短を併せ持つものであり、自覚して事に当たることが必要です。

例えば高い帰属意識(村意識)を持つ国は、強国になり得るが、独裁化し暴走し易い(日独)。

 

古くは王権神授説に始まり、太平洋戦争やベトナム戦争のように、為政者は隙あらば国民を洗脳しようとするものです。

 

 

* まとめ

 

私達が社会を造って来た。

しかし、その維持を怠ると、社会の崩壊や衰退を招きます。

また人類社会には共通点が多く、謙虚になって学び、反省と改革を進めるべきです。

 

 

次回に続きます。

 

 

No comments:

Post a Comment

どうぞご意見をお書き下さい。Please write an opinion.