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今回で、この暴露本の紹介を終わります。
初期の大統領首席補佐官を巡るドタバタを紹介します。
< 2.トランプ政権を去った人々 >
多くの人々-マチュア政治家、経済界の成功者、人気のポピュリストがホワイトハウスを賑わしては、早々と去って行った。
去った多くは政権への爆弾発言(トランプを無能呼ばわり)や暴露、非難を繰り返している。
この混乱は今も続いている。
* 初期の大統領首席補佐官を巡るドタバタ
大統領首席補佐官とは何か?
彼はホワイトハウスとその行政部門、軍人130万人を含む約400万人のトップに立ち、この組織の運営を大統領から任されることになる。
特にトランプ政権では。
しかしトランプの直情径行、専門家嫌い、家族重視、政治への無知が災いして、大統領首席補佐官選びは脱線を繰り返しながら、最後には政権内で差し障りのない人物が選ばれた。
そして初代の大統領首席補佐官プリーバスは半年で更迭された。
< 3. 相関図 >
* 「炎と怒り」の読後に思うこと
他国のことではあるが、怒りよりも深い絶望感にとらわれた。
それは今、日本も含めて欧米先進国が米国と同様の凋落の道を進んでいると思うからです。
少なくとも米国は1970年代初期までは、ホワイトハウスの暴走-ベトナム戦争やウォーターゲート事件に対して、マスコミは良識を持って立ち向かい、そして国民も遅ればせながら正しい道へと方向転換させることが出来た。
しかし、欧米先進国は80年代以降の経済金融政策の大転換による格差拡大、さらに戦後から始まっていた後進国での紛争拡大による大量の難民発生と移民の受け入れが相俟って、欧米社会は不満のるつぼと化した。
このことが特に米国では、度重なる規制緩和によって報道の自由度を失わさせ、その上、今のインターネット社会ではヘイト情報が世論を左右するようになった。
こうして容易にポピュリズム、今は右翼の煽情によって、不満を抱く人々は否定と排除の論理で強く結びつき、より強固になりつつある。
このことは全ての金融資本主義国家、欧米先進国を蝕みつつある。
北欧すら逃げることは出来ないだろう、災厄の到来は遅れるだろうが。
それは今の日本にも当てはまる。
欧米から離れた島国日本は、その影響が軽微であったが、アベノミクスによって格差拡大の現況である金融資本主義へと大きく舵を切ったことになる。
西欧の優良国であったドイツも経済格差では同様に蝕まれ始めている。
各国で進んでいる国民の政治不信、右翼ポピュリズム政党の台頭、格差拡大はすべて軌を一にする。
それはここ半世紀にわたる戦争と経済がほぼ規制されず放置され、悪弊が拡大し蔓延してきたからです。
このことが、今の惨めで馬鹿げたトランプ政権を生んでしまったのです。
私には、この先行き世界は着くところまで行ってしまうような気がする。
歴史にその例はいくらでもあった。
ドイツ国民が最初からヒトラーにドイツと世界の壊滅を託したのではない。
始め一部の熱烈な国民がヒトラーの人柄、煽情、政策に共感し、期待していた。
そのうち騙されてか、無謀な計画なゆえに行きがかり上、破滅の道を進むことになった。
いつものことだが、日本のファシズム、大陸進出と同様で、マスコミが沈黙し権力の集中が進み、後戻りが不可能になった。
まさに米国、日本、ドイツなでかつての優良な国で政治の劣化が起こっている。
その一つの現れがトランプ現象です。
これで終わります。
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