20160416

何か変ですよ 40: 見たくない、知りたくないこと





< 1.震災を受けた熊本城 >

今日は、日本で起きている不可思議な現象を追います。
それは将来訪れる可能性のある身と経済の危険についてです。
人は往々にして見たくないものにはそっぽを向くようです。


熊本地震との関わり
2016年4月14日に発生した熊本地震は震度7で、非常に強い揺れでした。

気になるのは、この時発生した最大加速度が1580ガルと言うことです。
例えば、この値は鹿児島県川内原発の耐震性基準620ガルの2.5倍です。
この基準は福島事故を受けて372ガルから引き上げられた。

ここで気づいて頂きたいことは、加速度が基準値を超えれば原子炉を破壊することです。
例えば、地震の加速度「ガル」が2.5倍になると原子炉に想定の2.5倍の力が働きます。
これは配管から容器、燃料棒などあらゆる部品を破壊する力が2.5倍になることを意味します。



< 2. 原子炉の破壊 >
左図: 原子炉容器と配管の振動シミュレーション。
赤部が強度的に弱い所で、加速度が増えるとこの部分から破壊が進む。

右図: 福島原発事故。

日本の地震で2008年の宮城岩手内陸地震の4022ガルが最大でした(基準の6.5倍)。
重要なのは、マグニチュードや震度、地震の深さではなく原子炉に作用する加速度なのです。
揺れの時間は瞬間であっても破壊します。

日本列島では、いつどこで、どれだけの加速度の地震が発生するか分からないのです。




< 3. 失業率の推移 >

高卒の就職状況との関わり
現在、私は高校で教えており、就職状況の好転は歓迎すべきことです。
しかし、気になることがある。
それは生徒達がアバノミクスのおかげで良くなっていると思い込んでいることです。
事実は、そんな楽天的なものではなく将来に不安がある。

先ず、失業率が低下している理由を見ましょう。




< 4. 日本の人口推移 >

このグラフから厳密な説明は出来ないのですが、その理由は理解しやすい。
15~64歳人口(棒グラフの青色)の低下は14歳以下人口(緑色)の低下よりはるかに急激です。
これは高校から大学までの学卒の就職希望者より、団塊世代の退職の方が多いことに関連しています。
つまり、このギャップが学卒の就職を有利にさせ、失業率の低下になっているのです。

それでは、なぜ今起きたかと言うと、主に改正高年齢者雇用安定法で企業の定年が5年ほど遅れたことによるのです。
つまり今回だけ後回しになっただけなのです。

具体的な数字で確認しましょう。
2010年度で団塊世代人口(61~63才)は669万人です。
退職が4年遅れるとして、2014年度の就職可能な若年人口(20~22才)は373万人です。注釈1
3年間の需給の差は296万人不足、退職者が圧倒的なのです。

2015年の全学卒者(高校、専修学校、高専、短大、大学)232万で、就職希望者92万人です。
2010年度の60歳人口230万人、これが5年後に退職するとしたら、その需給ギャップは138万人不足です。
これが1年間で起きたかもしれないのです。

実際は、他の世代や女性の就労等で、全就業者数はわずかながら増加し、定年延長で日本社会は急場を凌いでいます。
しかし今、人手不足が高齢者の多い中小企業を直撃しているはずです。

実は、問題はこれからなのです。
グラフのような生産年齢人口の減少を食い止めない限り、日本は景気後退を深めるでしょう。
欧米は、主に移民労働者の受け入れでこれを防いで来ました。

理由は簡単で、労働人口が減り、国民所得と需要が減り、総労働人口の減少分に応じて企業は規模の縮小に向かわざるを得ない。
ここで企業の淘汰が起こり、倒産が増えます。
この現象は、一人当たりのGDPが変わらなくても、減少の過渡期において起きます。

今、大事なことは、皆さん一人ひとりが他人任せでなく、社会で起きていることを直視することです。


注釈1: 就職可能な人口の20~22才は、私が目安に設定した年齢で、各種学卒の比で決めました。





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