< 1.馬鹿の遠吠え >
今日は、国民が目指す社会を考えます。
ここ30年ほどの社会経済の低迷にヒントがあります。
そこには国民軽視と豊かさの履き違えがあります。
* 世にも奇妙な物語
私達日本人は、どうしても島国の呪縛から抜け出すことが出来ない。
その典型を紹介します。
< 2. 亡国の??? >
先日、前川前事務次官の講演に横やり(検閲、嫌がらせ)を入れたのが左の赤池議員です。
さらに馬鹿げた事実が判明しました。
彼は自らのブログで、「ちびまる子ちゃん」のキャッチフレーズは国家崩壊を招くと文科省に直談判したと自慢していたのです(現在、消去)。
皆さん、このキャッチフレーズの何処が危険かわかりますか?
彼は、『友達に国境はな〜い』と教育したら日本という国家がなくなってしまうと、真剣に訴えたのです。
笑うべきか、泣くべきか?
こともあろうに、この赤池は自民党文部科学部会長で、アベ政権で文科政務官の要職を2期も拝命しているのです。
さらに魔訶不思議なことがあります。
先日、アベ友応援団の和田議員(写真右)が国会で爆弾発言をしました。
「山梨のある学校法人が格安で国有地の払い下げを受けている。この学校の保護者の会の連合会長は野党のある国会議員!」
実は、この学校の校長がこの赤池だったのです。
アベ周辺の脳みそはどこまで偏り、腐っているのか?
今日は、こんなつまらないを話をしたいのではなく、もっと皆さんが世界に目を向けて欲しいと願うからです。
* 私達は幸福なのか?
難しい質問で恐縮なのですが、幸福はどうしたらわかるのでしょうか?
狭い単一文化の中にいると、前述の赤池のようなとんでも認識が幅を利かせてしまう。
皆さんの素直な思いでも良いのですが、やはり諸外国の暮らしぶり(ライフスタイル)を一度は知ってから判断することも必要です。
私はツアー旅行と視察旅行ですが、30数ヵ国を訪れ、多くのカルチャーショックを受けました。
残念ながら、日本はいつまで経っても成熟せず、国民を幸せにする方向に向かっていない。
さらにアベ政権になってからの社会状況は急速に悪化している。
先ずは国際的で客観的な指標から日本の現状と凋落を見ます。
< 3.世界幸福度報告2016年 >
国連が発表し、各国で6項目について主観的な評価(1~10)を聞いて算出したものです。
* 世界幸福度報告から見えるもの
日本は157ヵ国中53位で、ロシアや韓国よりは少しましだが、欧米先進国には届いていない。
各項目を見ると、一人当たりGDPでは26位、社会的支援では23位、健康寿命では3位、社会の腐敗度33位で特段悪いとは言えない。
しかし人生選択の自由度45位、さらに寛容さ136位が水準を押し下げている。
これらの項目はGDPを除いて、国の文化と社会状況に大きく影響を受けるだろう。
この社会状況とは、経済と社会保障制度の状況に左右されるだろう。
この指標を眺めても、日本の姿はまだ見えてこない。
< 4. 世界幸福度報告2013年(2010-2012年) >
このグラフは日本の順位が43位であったことを示している。
つまり、3年の間に順位を下げている。
当然、上位を占める北欧の上位は揺るがない。
他の指標で、日本が衰退しているかを見ます。
< 5. 人間開発指数 >
国連が発表し、人間開発を実現させるための基本となる長寿、知識、人間らしい生活水準の3分野の平均達成度を算出したものです。
長寿は出生時平均余命、知識は成人識字率と就学率、生活水準は1人あたり国内総生産 GDPを使う。
人間開発とは、人の能力の拡張、選択肢の拡大、自由の増大、人権の実現の程度を示す。
このグラフから、日本の順位は1980年から2013年にかけて、10位、8位、15位、そして17位と低下傾向にあることが分かる。
つまり、日本では幸福や自由などの国民にとって重要だとみなされているものが日増しに低下している。
言い換えれば、他の先進国が日本より、より幸福へと近づく努力がなされている中で、日本は取り残されつつあると言える。
この悪化状況をより具体的に示す指標を見てみましょう。
* 幾つかの指標
経済や労働の状況を示すものに一人当たりのGDP、非正規雇用者率、賃金の推移、失業率、年間労働時間、貧困率がある。
また社会状況を示すものに自殺率、報道の自由度がある。
これらの中から、二つの指標を見てみましょう。
< 6. 報道の自由度 >
赤の折れ線の赤数字は世界ランキングを示し、1位が最も良くて、数字が増えるほど自由が無い状態です。
日本の状況は深刻で、マスコミを外から傍観しているだけでは、政府により弾圧されている状況はわからない。
とても先進国とは言えず、凋落の度を深めている。
しかし、少し努力すれば見えて来る。
< 7. 2018年3月2日の各紙比較 >
この日、朝日が森友のスクープを放った。
毎日は、野党追及の果てにアベが裁量労働制を断念したニュースを載せた。
読売は、当然、どちらにも触れず、アベが贈った羽生選手への国民栄誉賞で紙面を飾った。
当然、国民、特に勤労者にとってより重要なのは国民栄誉賞ではない。
多くの人は新聞購読を1社に限定し、ニュースもそれに合わせて限られた放送局しか見なくなる。
こうして御用新聞ばかりを見ていると社会の真実から疎くなってしまう。
これを脱する為には、インターネット上の各社デジタル版のトップ見出しを比較するだけで良い。
きっと、どちらの新聞により価値があるかわかるはずです。
< 8. 日本の貧困率の推移 >
概ね30年の間に悪化し続けているのがわかります。
日本の所得格差拡大、社会保障制度の劣化が進行している。
これはアベのせいと言うより、長年の自民党の政策の結果です。
現在は株バブルの影響で幾ら貧困率が下がっている。
< 9. 貧困率のランキング >
日本の貧困率は、格差の激しい米国より少しましなだけで、どうにか西欧諸国に仲間入り出来る程度です。
* まとめ
いつの間にか日本の栄光は風前の灯なのです。
そして悪いのは経済だけでなく、むしろ私達があまり意識していないところに問題があるのです。
それは政府らが唱道する「勤労」や「道徳」などではなく、「生きがい」「ゆとり」「自由」などなのです。
生きがいは働き甲斐を意味するのではなく、むしろ仕事以外、余暇や家族との暮らしにあるのです。
直ぐには、意識を切り替えることは出来ないかもしれないが、北欧や他の生活先進国を直に見れば、何が本来の人生かがわかるでしょう。
終わります。
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