20210204

没落を食い止める! 7: 現状を見る 1

  


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最初に先進国の現状を見ます。

まさに衰退しつつある文明と言えるかも。

今の日本は、例えれば先進国を押し流す濁流に、舵も櫂も無く沈むに任せている状況です。

 

 

* 世界の現状  

 

ある時期から、先進国のほとんどで経済成長が鈍化し、貧富の差が拡大し、巨大な金融危機がほぼ10年毎に繰り返すようになった

 

それに連れて米英日を筆頭に、社会の分裂が進み、右翼化し、煽情が得意なトップが歓迎され、間の協調体制に亀裂が入り、やがて抗争へと進む恐れが高まった

 

先進国が低迷する一方で、北欧4ヵ国、ベネルクス3ヵ国、スイス、カナダなどは幸福度や所得など多くのランキングで常に最上位を占めている

また多くの発展途上国は生活や衛生状態、治安等が向上し、人口増加落ち着きつつあ

中国の経済力と技術力が高まり、覇権国家間の均衡が崩れつつある。

 

要約すると、かつて繁栄した欧米先進国は、今や停滞し病んでいる。

その一方で、幾つかの先進国と多くの発展途上国は順調に発展を続けている。

 

 

* データーで確認します


 

< 2。主要国の格差の推移 >

 

1980年代から上位10%の富裕層の所得が米英日で急激に増えている。

 

ここで知って頂きたいことがある。

格差はけっして自然では無く、特に人類はここ1世紀の間、政治的に解決を図り、また敗れもしているのです。

例えば、フランスとスウェーデンは格差拡大を抑え込んでいる。

 

19世紀までは格差の大きい時代が続いたが20世前半、米独等は格差を縮小させた。

しかし二つの大戦で世界的に格差は拡大した。

だが大戦後、先進国政府は以前よりもまして格差を抑え、成長をも手に入れる偉業を成し遂げた。

 

しかしやがて逆襲が始まった。

 

 

< 3. 米国の年収推移 >

 

年収層別に年収の推移を見たグラフ。

年収が多い層ほど年収は急伸しているが、最低年収層では40年間上昇していない。

別の資料で、上位年収層を見ると、上位5%よりは1%、さらに0.1%になるほど増加は著しい。

 

2008年のリ―マンショックで、すべての層の年収が低下したが、1991年の落ち込み後も上位年収層ほど急回復しているように、現在も同じことが起きている。

 

 

 

< 4. 世界の経済成長率 >

 

このグラフはインフレ分を除いた一人当たりGDPを示しているので、もっとも実態を反映している。

 

主要先進国OECD37ヵ国の経済成長率が1970年頃から低下し続けている。

一方、中所得国や低所得国は経済を伸ばしている。

(CRB指数、商品先物の価格は世界の景気やインフレを反映する)

 

ポイントは、先進国は格差が拡大するにつれて経済が低迷していることです。

先進国は、1950と60年代、格差も少なく素晴らしい成長を遂げていたにも関わらず。

これは単なる偶然ではありません。

 

 

* わかったこと

 

私達日本人は、いつの間にか30年以上のデフレや景気低迷に慣れてしまって、幾ら日本政府が頑張っても良くならないと諦めている。

 

しかし、見てきたように1970~80年代に何かが先進国で起きた。

これが今の状況を招いていることは明白だ。

 

きっと脱出の糸口があるはずです。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

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