*1
昔々、ある野に気高き一匹のボス狐がいました。
その狐は多くの狸を引き連れ、さらに多くの鼠を養っていました。
そこは一見、活気に満ちていました。
一匹の鼠がボス狐に訴えました。
「最近、我々の仲間が一匹、一匹と姿を消していきます」
ボス狐
「私が責任を持って調べよう」
それから1年の歳月が過ぎました。
別の鼠がボス狐に問いました。
「益々、仲間が姿を消しているが、あなたの周りで血の付いた鼠の毛が見つかることがあります」
ボス狐
「それは隣の群れの鼠のものだろう。私はまったく関りが無い。」
*2
周囲の狸も声を揃えて罵りました。
「立派な狐様に無礼だぞ! 疑いだけで非難するな!」
鼠たち
「我々は気高きボスを信じ、従うしかないのだろうな。」
それからまた1年が経ちました。
ボス狐
「犯人が分かったぞ。私の部下の狸がすべて一存でやった事だから、私が処分しておいた。これで安心だ!」
それから数年もすると、その野には鼠と狸の白骨が無数に散らばっていました。
*3
このようなことは人類史に幾度も起こりましたとさ!
これは決して今の日本を揶揄したものではありませんので、
非難のほどはご容赦を・・・
終わります
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