< 1. 銃こそ正義! >
幾つかの問題点を挙げます。
< 2. 国連安保理常任理事国 >
国連がうまく機能しない理由
せっかく作った条約に抜け道や都合の良い解釈が横行するからです。
例えば、国連常任理事国の拒否権により、憲章43条の軍事的強制措置がほとんど有名無実となっています。
これでは、各国は軍備と自衛に向かうのを制止出来ない。
設立当初、機能不全に陥る拒否権を中小国が制限しようとしたが、大国優先、ソ連を繋ぎ止める為に妥協したのです。
また憲章51条に集団的自衛権が盛り込まれたのは、共同防衛の連邦制をとる米国に妥協したものでした。
古代ギリシャから中国、日本、この両大戦まで、あらゆる戦史を振り返ると、同盟(集団的自衛権)は戦争勃発を招き拡大させる危険なものでした。
このようにして、大国に配慮した妥協が後々まで災いとなっているのです。
しかし最近、国連総会の多数意見が取り入れられ、状況に変化の兆しが見えているようにも思えます。
< 3. 銃社会 >
自衛がもたらす罠
自衛と同盟は人類普遍の行為と思われていますが、考え直す必要があります。
同盟については次回、考察します。
例えば、近所で殺人事件が発生し、あなたが自衛の為に銃や刀剣を所持したとしましょう。
その結果、より安全になったでしょうか。
答えは簡単です。
年間の銃による殺人事件は、日本では約10件ですが、米国で約1万件、他の犯罪事件、銃の自殺や死者はもっと増えます。
安全と感じられるのはほんの一時で、周囲に武器携帯が普及すると、治安は一挙に悪化していきます。
実は、抑止を期待したのに、幻想だったのと似ています。
< 4. 戦国時代 >
日本の戦国時代は、現在の県単位ぐらいで内戦を繰り返していました。
ところが江戸時代になると、内戦や紛争は劇的に減りました。
個々に武器所持を許すことは安全を脅かし、これは国家間も同様です。
自衛は当然の権利だと思われるかもしれませんが、人権(平和や自由)を確保することが重要であって、そのために国に統治権(警察、軍隊など)を与えているのです。
そのような例として公共事業や社会保障があります。
それをより大きな社会や国家に委託することにより、各人で行うより効率良く、安心出来るものになるからです。
< 5. 銃乱射事件で逃げる人々 >
もう一つの落とし穴は、自衛と攻撃の境界が判然としないことです。
情報が隠蔽されている場合は特に危険です(虚構の正当防衛など)。
例えば、元CIA長官はその著書で「国家は自国を守る為の武力行使を許されている。そこまでいかない裏工作は当然許される。」と書いています。
大国(CIAなど)は世界中で秘密裏に多くの政府転覆劇(暗殺、騒乱幇助、世論操作)を行って来ました。
私達の近所で起こる自衛(正当防衛)の事件は裁判で適切な判決を下し、抑制が可能です。
しかし国家間では、ウィキリースクが暴くような機密が横行し、互いに海外の情報を入手し難く、マスコミや公共放送まで管理され始めたら、国民には自衛と攻撃の境は不明瞭にならざるを得ません。
次回は、同盟のあり方と日本がとるべき道について考えます。
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