< 1. クリミア戦争、1853年勃発 >
戦争の生起理論に定説はありませんが、最近の戦争から開始の経緯を見ます。
戦争が始まる経緯
独裁者や帝国主義国が侵略戦争を始めたが、民主国家も戦争を始めることは多々あります。
多くの人々は戦争を望まないはずですが、なぜか戦争が始まり、泥沼に入り込みます。
その理由に、国内の成長圧力(飢饉・恐慌も)を受けて、周辺国の脅威を未然に防止(自衛の延長)、今一つは指導者が政争の具として海外に目をそらすなどがあります。
国民が正確な情報を得て、適切な歴史認識の下、適確に判断すれば戦争の愚を犯さないと思うのですが、そうは行かないのが現実です。
< 2. 柳条湖事件、1931年 >
過去、多くの指導者や軍部が国民を戦争に向かわせた手順は簡単です。
最初に小規模な揉め事で、国益や人的被害を訴え、愛国心に訴えます。
ついで、この戦争には名分があり、容易に相手を制圧出来ると断言します。
始まると、憎しみの連鎖が始まり、多くの国民は戦うことを止めなくなります。
この手順は人類共通で、幾つかの国は虚構を演じて世論を誘導しました。
悲しいことに、指導者は一撃で目的を達するつもりだったとか、善意で自衛を考えていた場合もあるでしょうが、一度始まると戦争拡大を止めるのは至難の業です。
日中戦争・太平洋戦争、ドイツのポーランド侵攻、ベトナム戦争、イラク戦争など多くの戦争に見られます。
< 3. PKO活動 >
首相の発言から学ぶこと
昨日、首相が記者会見を行い、その明瞭な語り口から、多くの人は違和感を持たれなかったでしょう。
PKO問題
当初、PKO派遣は危険だから反対だった世論も、やがて慣れて来ました。
死者が出ると、武器の携帯が必要だから憲法を変えるべきだと言う。
通常、ここで多くの派遣国はPKOから撤退するかどうかで揺れます。
日本の場合は、世界への貢献に前向きですが・・・。
< 4. 日本のPKO活動 >
少し考えて下さい、武器を携帯しないからこそ、最も安全な地域に派遣されたのです。
本来、憲章の下、PKOは武器を持って戦闘地域に入るものではありません。
PKOの標準装備でも毎年50~250名ほどの死者が出ています。
残念なことに、非力なPKOは武装集団に手をこまねいて、虐殺を見逃す事件も起きています。
PKOの問題は、国連の有り様から論じるべき問題で、死者への哀切を訴えて憲法論議の政策の具とするのは嘆かわしい限りです。
私は武器の携行に反対しているのではありません(憲法の問題はある)。
< 5. 緒方貞子氏 >
邦人移送中の艦艇攻撃の問題
これについても同様ですが、説明は省き論点だけ挙げます。
難民高等弁務官の緒方代表やカンボジアの明石代表の活躍が、日本らしい世界貢献です。
自衛隊を海外派兵して救助出来ないと言うが、米軍を支えるのは米国の志願兵です。
つまりお互いの善意による助け合いなのです。
まとめ
なぜ現首相がこれほどまでに憲法変更を切望するのか、私には理解出来ませんが、憲法に不備があるとしても、正論で大局を見て議論していただきたいと切に望みます。
国民の皆さんも、どうか歴史を自ら紐解いて下さい。
きっと何か違う展望が見えてくると思います。
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