20191230

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 12: 救う手立てはないのか



< 百面相 >

ここまで腐敗と衰退に陥った国を救うのは困難です。
しかし一歩前に踏み出すことは出来る。
それは政府の嘘を見破ることから

加計・森友問題、伊藤詩織事件、桜を見る会などの真実を白日の下に晒すことは困難です。
確かに、野党は決定的な証拠を突き付けることが出来ない。
従って、左翼の陰謀とか印象操作とも批判されている。

普通に考えれば、政府を監視し調査する権利を奪われた野党、証拠を隠滅する政府では勝敗は決まっている。

したがってこれ以外の政府の大嘘を見て行きましょう。

言い方を替えれば、パフォーマンスやイメージだけで、中身が無いだけでなく、国民の権利や未来の生活が毀損されているとしたら。

怪しげな動きは満ち溢れています。

例えば、既に外交、貿易交渉、経済、国民優先、規制緩和などで化けの皮が剝がれている。

また首相には「類は友を呼ぶ」、「その人を知りたければ、その友人を見なさい」の言葉が当てはまる好例が実に多い。


次回に続きます。



20191229

中国の外縁を一周して 14: 北京、頤和園の後半




*1

今回は、頤和園の後半を紹介します。
登りがあるので疲れますが、変化があり楽しめました。
撮影は2019年10月19日10:50~12:30です。

 
< 2.散策ルート、上が北 >

赤線が散策ルートで、Sから始め、駐車場Eで終わります。
駐車場からは、北京の観光周遊バスに乗って北京中心部まで戻ります。


 
< 3. 排云殿から登り始める >

標高差60mほどの急な階段を昇ります。


 
< 4. 仏香閣の前からの眺め >

上: 登って行く時に、右側に見える奇岩と建物。
手前から敷华(奇岩群と思われる)、转轮藏(一群の建物)です。

下: 昆明池が広がる。
ガスっていなければ絶景なのですが。


 
< 5. 仏香閣 >

上と左下: 仏香閣

右下: 1階に安置されている南无大悲观世音菩萨。
高さ5mで、明朝の1574年に銅で鋳造された。
ここは1860年の英仏連合軍によって焼かれたが、後に西太后が改修した。
後の文化大革命にも、この像は残った。
それは管理局がこの仏香閣の正面に毛沢東像を置いたからだそうです。
中国を旅行していて、本物の古い物が博物館以外で見られることは少ない。
ありがたいことです。

今回、頤和園を是非とも見たかったのは、ここが西太后との因縁が深かったからでした。
西太后はこの頤和園を愛でる為に、莫大な費用をかけて改装した。
本来、日清戦争の軍備に回すべき資金を使い果たした。
敗戦を招く愚かな行為の代償がここに残っている。


 
< 6. 仏香閣から >

上: 仏香閣を出て、敷华と转轮藏を見下ろす。

左下: 众香界(門のような建物)を見上げる。

右下: 仏香閣を見る。


 
< 7. 四大部洲 >

私は仏香閣を抜けるとすぐ万寿山の峰に出て、北側に下山し始めました。
すると異様な光景が目に入って来ました。
私は訪れたことは無いのですが、眼下にチベット仏教様式の建物群が広がっていました。

なぜチベット仏教なのか?
そう言えば映画「ラストインペラー」で、西太后が死去した時、宮殿内をチベット僧らしき人が行き来するシーンがあった。

帰国後、調べました。
「四大部洲」とは、仏教で須弥山(しゅみせん)の四方の海の中にあるという四つの大陸を指します。
どうやら須弥山を中心にして、4大陸を象徴する建物が配されているとのことです。

それにしてもチベット様式でなくても良いはずなのだが。
金や元の時代に、中国の仏像がチベット仏教の影響を受けたことはあったが、一時期だけのものと思っていた。
しかし後に清朝は苦戦を強いられながらもチベットを征服した。
この事で、ここに四大部洲を再現するためにチベット様式を取り入れたのか?
もう一つ釈然としない。

それにしても巨大だったこともあり、突如異国に来たような感覚に囚われた。


 
< 8.四大部洲の下側 >


 
< 9.苏州街(蘇州街)に入る >

上: 四大部洲を見上げた。

下: 四大部洲から真直ぐ北に下ると、石橋の欄干が見えて来た。
ここが蘇州街です。


 
< 10. 橋の上から両側を見下ろす >

今回、楽しみにしていた所です。
ここは江南の水鎮を模した売店が並んでいます。
乾隆帝の時代に造られ、様々な品物を扱う店が並び、宮廷の宦官や宮女が店員に扮して皇帝を迎えたそうです。
唯一の宮市の名残りだそうです。
ここも戦火に遭い、1986年に再建された。


 
< 11. 苏州街の西の端 >

上: 西の端から中央を望む。
中央の石橋が見える。

下: 同じ場所から反対方向を望む。
こちらを進むと昆明湖に出る。


 
< 12. 中央の石橋 >


 
< 13. 東の端付近 >

それぞれの店は小さく、ほとんど売店です。
川と売店の間の道幅は非常に狭い。
私は上の写真の奥辺りの店で昼食をとった。
手軽だったので入ったが料理は即席で興覚めでした。


 
< 14. 出口を抜ける >

頤和園は後半の方が、変化に富んで面白かった。


次回に続きます。







人はなぜ愚行を繰り返すのか? 11: 理解を妨げるもの 2



< 右も左も、右ばかり >

右傾化が日本を最も危険に陥れている。
これは左翼のデマだ! 
しかし違反や失策を認めても良いでは。


右傾化した人々の絶大な影響力

*右傾化した人々にとって、今の首相に替わる人物はいない。

彼は正に、「敵国が攻めて来る恐怖を理解し、力で相手をねじ伏せる強いリーダー」に他ならない。
従って、縁故主義や選挙違反、失策の隠蔽や捏造があったとしても、国土防衛の前では些細なことに過ぎない。
つまり「大事の前の小事」に過ぎず、無視すべし。

さらに政府と大半のマスコミは隣国の恐怖を煽り、首相が正しいとのキャンペーンを続ける。
すると右傾化に縁の無かった人も流されていく。

人は恐怖心を煽られ、さらに愛国心で隣国への敵意を深めてしまう。
こうなると他は些細なことに見えてしまう。
これを逆手に取って人気を得たのがヒトラー、林彪、ブッシュでした(最後は悲惨)。

こうして政治風土、保守化、右傾化の風潮が一般国民にも波及し、今の自浄作用が効かない世情になった


次回に続きます。

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 10: 理解を妨げるもの 1



< 日本を埋め尽くす壮絶な応援団 >

政治風土と保守化が日本を危うくする。
これはデマだ!  
しかし間違いを正しても良いのでは。


間違いを拒絶する理由

*選挙の地元は、「首相は我らの大将」だから絶対認めない。

今までも誤りを犯した議員は罪を認めず、運悪くバレても短期間のみそぎで復活を果たしている。
地元は、より多くの恩恵を他から分捕ってることを議員に期待するだけ。
この政治風土が腐敗の土壌になっている(発展途上国並の理由)。

与党は昔から証拠隠蔽、問題追及の妨害を繰り返しており、この議会運営に巧みな者が出世している(与党は魑魅魍魎の世界)。
しかし長期政権で驕りが酷く、ボロ隠しが間に合わなくなってしまった。


*既得権益層にとっては与党、それも剛腕をもって望みを叶えくれる首相こそが繁栄を約束する。

首相の人気が陰ってしまうと、現在進めている経済界と米国、官僚と与党の為の政策を打ち切られる。
したがって間違いを認めてイメージダウンをさせてはならない。
その為には飴と鞭でマスコミとネットを使い、イメージキャンペーンとフェイクを流し続けなければならない。


次回に続きます。


20191228

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 9: そんな馬鹿な



< 綺羅星のごとく・・・ >


首相がパトロン達に絶大な恩恵を与えても、
片手落ちであれば、他の人は納得しないはず。
しかし日本は違います。

三つの事が自浄作用を奪っている。

A 地元
首相や議員への盲目的な支持。
与党支持者は次に恩恵があると期待して組する。

B 保守
首相側に組する層(与党、官僚、経財界、右派マスコミ)は存続をかけて守る。

C 右傾化
首相が強権的である限り熱狂。


A これは選挙をギブアンドテイクとみなす発展途上国並みの政治風土による。
日本の政治が良くならない根本的な理由。

B ここ半世紀、既得権益層が根を張り巨大になり、庇護してくれる権力の為に彼らは富とネットワークを惜しみなく差し出す。
本来、保守思想とは別もの。

C 右傾化は世界と日本で大きな潮流になった。
これを一早く捉え、煽った者が国を動かすようになった。
今の首相は、北朝鮮拉致問題でタカ派ぶりをアピールして以来、人気が上昇した。
熱狂者達は、首相が非難されればされるほど陰謀から守るべしと燃え上がる。
実に厄介です。

これらの影響度はABCでしょうか。
こうして積極的に支持する人と、煽られて同調する人が多数を占めることになる。


次回に続きます。



人はなぜ愚行を繰り返すのか? 8: それにしても




< どこを切っても同じ・・ >

政治家が悪いとしても、
国民が選び直し、監視し、改善すれば良いはずだが。

今の首相は絶大な人気がある、
熱烈なファンはどんな汚点にも目をつぶる。
それはないでしょう!

実は、そんな単純ではない。
日本人は長年、政治家を不正で自己利益追求の輩と見なしている。
政治家の信頼度は40ヵ国中、悪い方から5位です(International Social Survey Programより)。

国民は、国のトップとはそんな程度だと諦めている。
むしろ国民が清濁併せ呑んでいる。

いくらパフォーマンスが優れ見栄えが良くても、私達は嘘つきで素行が悪く、法を無視し責任を取らない人間を嫌い遠ざけるのが普通です。
まして彼を重要な役には就けない。

しかし、ある人々にとって首相は別格です。

首相側に着くか票を入れると、トップから絶大な見返りがある。
加計・森友問題、伊藤詩織事件、桜を見る会がそれを示している。
巨額資金を得る、無罪放免になる、知名度が向上し、無料で御馳走にありつける。
逆に議員なら異論を唱えると選挙で干される。
(これは選挙制度云々よりも成熟度の問題)

次回に続きます。


人はなぜ愚行を繰り返すのか? 7: 騙され続けたら・・・



< 猛烈に慕われる人々 >

もし政府に危なげな兆候があったら、
国民はどうするでしょうか?


A 信じて吉報を待つ。

B 他に手が無いので無視する。

C 放置すると危険が増すから、早急に改善を図る。

現状はABが大勢を占める。

それでは太平洋戦争と原発ラッシュの時代、そして幾度も訪れたバブルと消費税増税をやり過ごしたらどうなったか。

いずれも不幸な結果を招いた。
その時、多くの人は放置したことを後悔し、二度と起こらないことを願っただろう。

しかし残念ながら繰り返している。
甚大な被害に無頓着で、露見するまで騙し続ける政府も悪いが、幾度も騙され続ける国民にも非があるように思うのだが。

少なくとも、そんな政府を選ぶ時点で間違っているとは言えるのだが。

これを半世紀も続ける国民は・・・


次回に続きます。



20191227

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 6: 誰が危機を隠蔽するのか




< 分断する人々 >

あなたが政府に全幅の信頼を置いていたとしても、
政府に怪しげな振る舞いが無いか、
一度、確認するのも無駄ではないでしょう。


簡単なチェック

*些細な失策でも徹底して隠蔽する。
 証人を私人や海外主張中として証言させない。
 証拠をすべて破棄するか機密扱いにして見せない。

*都合が悪いとカモフラジュする。
 悪い結果を示すデーターは改竄し、露見するまで白を切る。
 追及されるとセクハラ・反社会勢力の定義を閣議決定で変更する。
 イメージダウンの報告は閣議決定で無いものにする。
  
*危機を問われても無頓着。
 かつて少子化や待機児童の問題について取り合わなかった。
 原発の電源損失を問われると、起きるはずがないと言い切った安倍さん。
 
このような対応で、より大きな危機に責任を持って対処すると思いますか?
ミスをしても知らぬ存ぜぬで逃げることが出来るのに、真剣に取り組むでしょうか?


次回に続きます。

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 5: もし危機を自覚出来ていたら



< 日本を押し、倒す人 >

知らずに危険に遭うことはあっても
甚大な被害を知って、わざわざ危険を選ぶ人はいない

結局、愚行とは予測できる危機を無視し、自滅することだろう。

なぜ人は社会の危機に無頓着なのか?

A 危機が隠されている
B 危機から目をそらされている
C 指導者自身が危機に気付いていない

これが主な理由です。

歴史を振り返れば幾らでも事例はあります。

A 太平洋戦争で、敗北を隠し勝利を発表し続けた大本営。
隠蔽と虚言は与党の体質と言うより、それを生み出す日本の体質。

B 原発はクリーンエネルギーと喧伝した政府機関と企業。
世論誘導は他国でも起こり得るが日本では容易に起こる。

C 日中戦争で、中国は簡単に敗北し泥沼にならないと考えた軍指導部。
悪い状況を愛国心鼓舞で乗り切れる為、現実を無視しがちなのが日本。

この事例からわかるように、一部の人が警鐘を鳴らしていたにも関わらず、
国民は災厄が訪れるまでまったく気が付かなかった。

こうしてみると危機を自覚できないのは、国民側だけの問題でないことがわかる。


次回に続きます。


20191226

人はなぜ愚行を繰り返すのか? 4: 危機を無視する不思議




< 経世済民の人、それとも傾城傾国の人 >

明日、巨大台風が来るとしたら・・・
3年後に失業率が倍に、15年後に年金が3割カットになるとしたら、

人は「そんなこと誰にも分からない」と言う。

もし原子力発電所が隣にあっても無視出来ますか?
なにせ政府や学者が絶対安全と言っていたのに事故が起きたのだから。

そうは言っても原子力村では今も稼働が続いている。

彼らは巨額の見返りと引き換えに安全を売ったのではない。
彼らは政府の言う安全と恵みを信じたのだ。
今さら捨てろと言うのは酷だろう。

しかし、こうも言える。

今、あなたの町に原発建設が持ち上がったら。

福井県高浜町のフィクサー(助役から事業家へ)と関電の癒着が暴露された。
つまり原子力村の住民の恩恵は二の次だった。
また皆は既に原発事故の恐ろしさも知っている。

つまり事前に真相を知っていたら、別の選択をしたはずです。


次回に続きます。