20190707

平成の哀しみ 77: 改革を妨げるもの 12: 欲望の経済政策 4



*1

1980年代以降
日欧米経済はどうなったか








< 2.二つの経済政策がもたらしたもの >
赤枠がルーズベルトによるもの、青枠がサッチャー、レーガン、中曽根によるもの。

 

< 3. 80年代以降の経済政策がもたらしたもの >
ピンクの縦線は米国発のバブル崩壊、茶色は日本独自のバブル崩壊。

日米で顕著なのは、バブル崩壊が起こると、せっかくの景気刺激策の効果が帳消しになって失業率が上昇していることです。
これを抑える為に、下のグラフのように累積赤字を増大させてでも更なる景気拡大策を採り続けている。

 

インフレは治まったが低経済成長と高失業率が定着し、バブルが繰り返し、所得格差が拡大した。


なぜこのようになったのか

様々な要因中、最大の理由は自由放任主義と金融重視です。
「自由に金儲けをさせて景気を良くしよう」に尽きる。

先ず、資本・金融関係の規制緩和が一気に進みました。
これにより経営者の大幅な所得アップが可能になり、短期に利益を求める経営が横行するようになった。
投資を促すために金融機関の大幅な規制緩和を行い、膨大な借金を可能にし、また投資実態の把握が困難になりました。

そして政府が財政出動(公共投資など)、さらに中央銀行は貨幣供給量増大(金利操作も)で景気刺激を行うようになった。

この結果、バブルと崩壊が起こり、さらなる景気刺激策が不可欠になり、より巨大なバブルが繰り返すようになった。

自由主義は弱肉強食を良しとし、累進課税を否定します。
法人税と富裕層への減税を繰り返し、不足は低所得者に負担の多い消費税でカバーします。
こうして格差が広がった。

拙いことに、米国がこの策を採るとグローバル化で他国も追従しなけらばならなくなった。

こうして財政赤字と所得格差の拡大が世界に蔓延した。


次に続く


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