この100年間の欧米の変化から
米国流の経済政策の問題が見えて来る
20世紀初頭、英米は労働者の権利擁護に向かいました。
これが賃金上昇を呼び、格差は世界史上初めて大きく是正された。
ルーズベルト大統領はニューディール政策で賃金上昇を奨励し、恐慌からの復興を成功させた(需要喚起)。
これがその後の欧米の経済政策を方向付け、高い経済成長を遂げた。
しかし70年代になると、欧米はインフレと不景気の同時進行に苦しむようになる。
幾つかの要因はあるが、目立ったのは組合の大規模ストライキによる混乱でした。
1980年代、サッチャーとレーガンは賃金上昇が経済低迷の元凶だとし、公共企業体と組合の解体、賃金抑制に転じた。
さらに貨幣供給量を抑制することで劇的にインフレを退治した。
その後、欧米はこの自由主義と金融重視の政策に転換し、今に至る。
自由主義とは、自由放任下の競争で経済を活性化させる立場です。
逆に言えば、権利擁護や公共福祉の為の規制は自由競争を阻害するだけと考えます。
金融重視とは、中央銀行が貨幣供給量を自由に調整出来れば、インフレ退治も景気刺激も可能だとする立場です。
しかし欧米は新たな問題に苦しむことになる。
次に続く
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