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北欧の歴史的意義とは?
< 2.2019年の世界幸福度ランニング、北欧青矢印 >
赤矢印の日本は低下し続けている(2015年は46位だった)。
不思議な北欧
北欧三ヵ国の人口は530~990万人と少ない、当然経済大国ではない。
寒冷地の為、農作物は期待出来ない(自給出来るようになったが)。
ノルウェーを除いて豊かな資源国とは言えない。
しかし日本のGDPに占める貿易額(輸出と輸入の計)の比率が30%に比べてスウェーデンは60%もある。
これが経済の強みの一つです。
北欧三ヵ国は福祉国家を目指している。
簡単に言えば、国が人権(健康・安全・生活)を手厚く保障している。
日本の通念では、国民の権利保護の行き過ぎが経済の自由を奪い、経済失速を招くはずです(米国に沿った主張)。
北欧は試行錯誤しながら隣国同士が切磋琢磨しながら国民の権利保護と経済成長を両立させ来た。
この試みは20世紀半ばに始まったに過ぎない。
なぜ彼らは画期的な挑戦を始め、成功させているのだろうか?
社会主義と目指す所は同じようだが、独裁と官僚主導を排し、経済効率も手に入れている。
北欧はバルト三国ほどではないが、侵略の苦渋をなめて来た。
両地域には似た宿命がある。
大国(ドイツやソ連)に侵攻され、また互いに争うこともあった。
助け合うこともあるが強固な同盟を結ぶわけでもない。
弱小国だけに、独立は武力ではなく世界の信任に頼らざるを得なかった。
現在、北欧三ヵ国は西欧(EUやNATO)との絆を強め、1世紀前の中立政策から距離を置いているようだ。
北欧三ヵ国は過去の軋轢を乗り越え、同じゲルマン民族として、よく似た政体(立憲君主制、福祉国家)を保持している。
< 3.小さな国土ながら世界に打って出た国々、赤の星印 >
小さいが一味違う北欧
小国が世界をリードしたことはあっただろうか?
ユダヤ王国、古代アテネ、古代ローマ、リトアニア、ポルトガル、オランダ、イギリス、日本などはどうだろうか?
これらの国は初期こそ国土は小さいが、やがて周辺から世界に君臨したことがあった。
但し、武力を背景にしていたが。
かつて日本は西欧の覇者イギリス、フランス、ドイツに政治・産業・軍事を学んだ。
しかし、これからの時代、最大の軍事力や経済力ではなく、国民が最高の幸福と所得を共に得ている北欧から学ぶべきではないだろうか。
米国は同じ資本主義である北欧に比べ国民の幸福と平和において遥かに及ばない。
(米国の平均所得は高いが、90%の国民は低い)
北欧はこれまで世界を席巻した文明国とは一線を画している。
この国々は今が旬かもしれない。
遠く小さいからと侮ることは避けたいものです。
次回に続きます。
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