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我々の未来は明るいはずだ!
日本に暮らす今、コロナ危機下にあっても、そう信じたい!
しかし一抹の不安が、いなむしろ絶望すら感じる!
< 2.懐かしのメモリー >
* 周りを見渡すと *
人々はおおらかで誠実で屈託なく暮らし続ける。
コロナの死者は少なく、やっとトンネルから抜け出て、自治体と政府の支援策も見えて来た。
これからも皆が共に手を携えて進めば、きっと明るい未来が待っている。
そう信じたい。
だがふっと気がかりが脳裏をかすめる。
この2年間で北欧と中国を旅して、日本が取り残されていることを実感した。
北欧は、ここ半世紀ほどの間に幸福で公正な社会、加えて豊かな経済を手に入れた。
1世紀前の北欧はかなり貧しく、国を捨て米国に移住した人も多かった。
中国もここ30年ほどで、経済的に大変貌を遂げ、地方まで浸透し、さらに加速すらしている。
それに連れて、人々の意識やマナーに変化が起きている。
一方、日本はどうだろうか?
1990年代より、明らかに経済は停滞し、それに連れて国際的な指標、幸福、貧困、ジェンダー、報道、政治腐敗など全てが低下し続け、さらに悪化の度合いを強めいている。
それだけに止まらず、国の財政悪化も勢いを増している。
ここ数年、良かったのは株価と失業率ぐらいでした(これには喜べない理由がある)。
さらにコロナ危機で日本の実態が露見した。
縮小されていた感染医療体制、乏しい危機と遅い対応、躊躇する国民支援、政府の心根がいみじくも露呈してしまった。
一方、自粛に見られる国民の高い共同体意識と自治体首長の活躍が目立った。
(重傷者、死亡者が少ないのは東アジアの韓国・台湾とBCG接種国に共通し、少ない感染者は少ないPCR検査による)
* 何が悲しいのか *
人々の好悪感で国の進路が歪められ、暴走が続いていることです。
「韓国・中国が嫌いだ! 弱い日本は嫌いだ! 強いリーダーが好きだ!」
この世論が、ここ10年ほど日本を牽引して来た。
そして防衛が優先され、隣国に妥協しない頑強な政府が出来上がった。
そして何が起きたのか。
期待したアベノミクスは?
おそらく8割の人は好況を実感したことはなかっただろう。
非正規が増え、賃金低下、貯蓄の取り崩しが定着した。
このことが増税とコロナ危機でより経済を悪化させる。
政府は赤字国債大量発行と超金融緩和で乗り切るだろうが、これも将来禍根を残すことになる。
加えて弱者と少数意見が無視され、富裕者・大企業優先で格差が拡大した。
それだけではない、首相の虚言と隠蔽、内閣による官僚とマスコミ操作により、不正が蔓延していても尻尾が掴めない。
一方、この政府に嫌悪感を抱く人々がいる。
「不正・政治腐敗が許せない! 弱者を軽視し大企業優先ばかりが許せない!」と
今の政府に惹かれ、すがる人々は、これらを無視してはばからない。
私は、このような社会に不安を感じる。
大戦前、ドイツ国民も前者と同様の理由でナチスを熱烈に支援した。
ヒトラーが独裁者となり、弱者(ユダヤ人、身障者など)を虐待し始めても、圧倒的多数の人は無視した。
しかし一部の人は地下に潜り、救済を行った。
だが官憲に捕まり、国家反逆罪で死刑になった人も多い。
結局、この悪行を重ねたヒトラーとナチスは自国を破壊し滅んだ。
ヒトラーは大嘘を隠し通したが、現首相の虚言はトランプのように日常的になっている。
翻って、今の米国を見てみれば、黒人嫌い、軍縮反対、中絶が許せない人々が、それだけの理由でトランプを支援する。
トランプがどんなに不正やトンチンカンをやってもお構いなし。
こんな幼稚な社会に、私は絶望しか見出せない。
終わります。