今、私は怒りと悲しみで胸が一杯です。
独善的な首相の振る舞い、それに加担する官僚、そして傍観する国民!
実に日本らしい光景ではあるが、末恐ろしい。
*2
* 何に憤慨すべきか
今、首相周辺で起きていることを、多くの国民は些末なこととして傍観している。
目に付くもので、森友学園、加計学園、レイプ事件もみ消しとスパコン詐欺、働き改革の資料隠蔽とデーター不正などが続出している。
これらを政権転覆を狙う反日勢力が騒ぎ立てるゴシップに過ぎないと言う人々がいる。
損失額は些細であり、レイプ被害は一人に過ぎないと言う。
残念なことに、この指摘を支持する人々や御用新聞の勢力は大きい。
一方で国会で追及する側は苦戦が続く。
彼らは明白な証拠を突き付けることが出来ない。
問題点は無数にあるが状況証拠で留まっている。
これをもって「事実に基づかない事」で騒ぐなと嘲笑されもしている。
そうだろうか?
国会を見ていると、関係書類は破棄か隠蔽、出て来てもほとんど黒塗りの書類、そして証人喚問に応ぜず、証言者の多くは記憶にないと言う。
これで事実を明らかにすることなど不可能だ!
かつて、ここまで酷い国会があったろうか?(戦前を除いて)
また、こうも言われている、国会で審議せず司法に委ねるべきだと。
しかし、これには問題がある。
レイプ事件もみ消しに見られるように、既に官僚(司法や警察)が首相に忖度しているとしたら・・・
この一連の問題を司法で決着出来るとは思えない。
なぜならこの問題は贈収賄事件でなく、首相に群がり追従するだけで、多額の補助金、昇進、免責が得られる腐れ縁(パトロネージ、注釈1)が根源だからです。
まるで、アフリカで起きている勝ち誇った部族長と取り巻きの関係です。
当然、忖度が蔓延り、証拠を残さず適正に処置したとすれば裁くことは難しい。
つまり、法が未整備であり、放置すれば政治の腐敗が進行する今回のような場合、国会で取り上げるしか術はない。
現在、審議時間が減らされ、報道の自由度が低下(偏向報道)しているが、まだ国会で追及出来るだけ救いが残っている。
決然と野党は国会で追及すべきだ。
*3
* 誰に怒りと悲しみをぶつければ良いのか
国会での首相や閣僚を見ていると馬耳東風、蛙の面に水でしょうか、打つ手はない。
ネット上の支持者や御用新聞、御用学者に常識が通じるとは思えない。
実は、最近不思議に思うことがある。
民主党政権時代、あれほど官僚は政権中枢にサボタージュ出来たのに、この5年間に驚くほど従順になってしまったことか。
以前から官僚は傲慢で、多くの無能な大臣を陰であざ笑って来た。
彼らは法律を作り、国会答弁の大臣に完璧な答弁を教え、裏で政治を操り、やがて天下りで天寿を全うするものと思っていた。
それこそ気骨のある者は「面従腹背」だったろう。
しかし、今はすべての官僚が、首相に首根っこを掴まれているように見える。
いくら人事権を握られたからとって、官僚のプライドや矜持がかくも簡単に無くなるものか?
各部署は首相の意を忖度し、命に従い法律を急ごしらえし、お粗末が露見すれば部署のせいにされる。
これでは馬鹿な私でも怒り心頭だ!
一番悔しく思うのは、栄達を望む高級官僚ならいざ知らず、中央官庁で働く大勢の国家公務員(公僕)です。
このまま進めば、国は腐敗の度を極め社会経済は劣化し、仲間であるはずの公僕が同じ労働者を苦しめることになる。
公僕が傍観することは、悪政に手を貸すことに事に他ならない。
*4
* 公僕にお願い
中央官庁に働く国民の仲間よ、世襲の政治屋や高級官僚を恐れず、真実を内部告発、リークして欲しい。
これだけ腐臭漂う国政であれば、いくらでもネタがあるはずです。
国家百年の計を思い、真実を社会に伝えて欲しい。
既にリークは始まっているのだが、このままでは逃げ切られ、再生のチャンスを完全に失うかもしれない。
< 5. 公害問題 >
ここで思い出すことがある。
1960年代、日本の至るところで痛ましい公害問題が発生した。
この時の裁判の経緯を見て、当時絶望感に苛まれたものでした。
被害者が苦しみを訴えても、加害者側企業は勝ち誇るばかりでした。
これは、被害者が公害の因果関係を立証しなければならなかったからです。
さらに残念なことに、企業内部から誰一人として内部告発をする者がなかった。
米国では身の危険を冒してでも内部告発する者が出た(喫煙の害の隠蔽)。
10年の長き戦いを経てやっと公害対策法が作られ、被害者は少し報われるようになった。
これを可能にしたのは、市井で身を捨てて訴え続けた少数の人々とマスコミの徹底した被害者側に立った報道でした(政財界に媚びたマスコミではない)。
この後、日本の優れた公害防止技術は体制擁護派の予想に反して輸出にも貢献した。
今、勢力は弱まりつつあるが権力に媚びない新聞がまだ数社残っている。
どうか内部告発やリークをこれら新聞社に行って欲しい。
日本での内部告発は困難を伴うので、くれぐれも御身と家族の安寧を確保しながら行ってください。
一人でも多くのリークを期待しています。
今、膿を出しておかないと取返しのつかないことになる。
この国政の腐敗は今に始まったことではない。
たまたま今の首相は驕りが嵩じて、露骨な状況を招いたに過ぎない。
終わります。
注釈1
パトロネージの意味、世界大百科事典より
この言葉は,もともと教会または寺領の僧職の欠員候補の推薦権を意味したが,転じて,親族,友人,政治的支持者などに官職任用の優先権を与えたり,彼らに契約,選挙権,栄誉などを賦与したりすることを意味するようになった。
分かり易く言い換えれば、縁故主義、やくざの親分子分の関係、選挙の三バン(地盤、看板、鞄)でしょうか。